短命に終わった国産EVが残した課題
日本ではEV(電気自動車)の販売が低調だ。2025年度上半期(2025年4〜9月)に国内で新車として売られた乗用車のうち、EVの割合はわずか1.6%だった。ハイブリッドの比率は52%だから、EVはきわめて低調だ。
EVが売れない背景には、日本の総世帯数の約40%が集合住宅に住み、自宅に充電設備を設置しにくい事情もあるが、車種の数が乏しいことも見逃せない。国内の小型/普通車市場で50%以上のシェアをもつトヨタですら日本で販売しているEVは、トヨタブランドではbZ4Xだけだ。上級ブランドのレクサスでも、EVはRZとUX300eのみだから、きわめて選びにくい。
ほかのメーカーも同様で、日産以外はEVのラインアップに消極的だ。これでは国内で販売される乗用車のEV比率が1.6%でも仕方がない。EVの車種が少ない理由として、せっかく開発しても、長続きせずに廃止される現実もある。たとえばホンダeは、2020年8月に発売されて2024年7月に終了した。4年弱という販売期間は、いまではかなり短い。フルモデルチェンジをせずに終了した。
マツダMX-30 EVモデルは、2021年1月に発売され、2025年3月に生産を終えた。これも販売期間は約4年と短い。なぜホンダeとMX-30 EVモデルは短期間で販売を終えたのか。
ホンダでは、ホンダeが短期間で販売を終えたことについて、以下のように説明した。「ホンダeは、EVであることに加えて、ワイドなモニター画面を備えたホンダコネクトディスプレイ、液晶表示のドアミラーなどの先進装備を満載して価格も高かった(終了時点のホンダeアドバンスは495万円)。軽自動車のN-ONE e:も登場することになったから、コンパクトなホンダeの使命は終わったと判断した」。
それでもホンダeの終了は不可解だ。ユーザーのなかには、今後もホンダeを乗り続けたい人もいるだろう。それが生産を終えたら乗るクルマがなくなってしまう。
また、ホンダeのようなコンパクトEVは、日本の使われ方にも適している。装備がシンプルなグレードを395万円くらいで設定するなど、改良を施しながら作り続けるべきだった。そうすればホンダのEVの選択肢が増えて、売れ行きも伸びる。
ちなみにホンダeの登録台数は、もっとも多く売られた2022年でも、1カ月平均で30台少々だった。装備と価格を見直して効果的な販売促進を行えば、売れ行きをもう少し増やせた。
MX-30 EVモデルも同様だ。ロータリーエンジンが発電を行うプラグインハイブリッドのMX-30ロータリーEVと合計しても、登録台数がもっとも多かった2023年の1カ月平均は70台と少ない。そのために終了したが、もう少し売る努力をすべきだった。EVは今後の自動車メーカーにとって避けられない技術だから、もう少しユーザーを大切にして、将来の需要に繋げてほしい。



















































