コラム
share:

20分で1万台も売れたとか……マジでクルマの数字かこれ? 中国のPHEVミニバン「Taishan」の「そりゃ売れるわ」な中身


TEXT:高橋 優 PHOTO:Voyah/EV NATIVE
TAG:

装備も価格もライバルに勝る

とはいえ、この大型SUVセグメントには強力なライバルが存在することを忘れてはなりません。

とくにベンチマークであるファーウェイ「AITO M9」、Zeekr「9X」、BYD「Denza N9」などとEV性能を比較すると、Taishanは800Vシステムを採用しており、急速充電性能も9Xとともにトップクラスを実現しています。さらに、内燃エンジンの熱効率の高さなどをはじめとして燃費性能が6.9L/100kmとセグメントトップですが、9XとN9には2リッターエンジンと3つのモーターが搭載されていることで、動力性能は一枚上手です。さらに9Xは最高出力1030kW、最大トルク1410Nm、0-100km/h加速も3.1秒という、3トンを超える大型SUVとしては怪物級の動力性能を誇ります。

ジーカー 9X

それでも、Taishanが評価されている最大のポイントはデザイン性でしょう。Dreamerと同様の質実剛健なフロントデザインを採用しており、ブランドアンバサダーにも映画「レッドクリフ」などに出演していたフー・ジュン(胡軍)を起用。Voyahブランド全体のイメージやTaishanという車種名、デザイン言語を含め、質実剛健さを一貫してアピールすることに成功しているのです。

Voyah Taishanの広告

また、以下のような装備を備えていることから、内容面でもTaishanはまったく抜かりがありません。

・16.1インチ3Kセンターディスプレイ搭載

・55インチARヘッドアップディスプレイ搭載

・後席向けの21.4インチエンタメスクリーン搭載

・3.5インチの車両操作ディスプレイを2列目キャプテンシートのアームレストにそれぞれ内蔵

・コックピットシステムはHarmony Space 5

・USBポートは全部で6つ

・ワイヤレス充電も空冷式50W急速充電を2つ搭載

・セントリーモード装備

・マトリックスヘッドライトは投影システムを実現するファーウェイ製ピクセルタイプ

・シート素材はナッパレザー。16ポイントマッサージをはじめ、助手席は折りたたんだり180度リクライニングしたりすることが可能

・2列目にはレッグレストによるゼログラビティシート、ヒーター、クーラー、26ポイントマッサージ、メモリーに対応

・3列目は4方向電動調整とシートヒーター、クーラーを装備

・電動ステアリング調整を採用

・EDCとトリプルチャンバー・エアサスペンションを採用

・256色アンビエントライトを装備

・電動サイドステップは運転席側にも搭載、プロジェクションライトも採用して高級感を演出

・PHEVとしては珍しいヒートポンプシステムを導入

・−6℃から50℃まで対応可能な13リットルの冷温庫を装備

・後席サイドガラスも含めた全面の二重ガラス化

・電動サンシェード付きのガラスルーフ搭載

・期間限定で全ドアに対する自動開閉機能を無料プレゼント

・ファーウェイADS 4.0はシティNOAまでに対応。LiDARを4つ搭載することで将来的な高速道路上におけるアイズオフを可能とするレベル3自動運転に対応予定

・V2L機能は最大6.6kW

・220Vコンセントはキャビン内3列シート部分に配置

・最高出力2,300Wに達する32スピーカーシステムとロードノイズリダクション機能

・リヤサイドガラスに対する調光サンシェード機能

・9エアバッグシステム装備

・車両保証は5年10万km、バッテリー保証はファーストオーナーに限って永久保証

これほどまでの装備内容やEV性能を網羅していることから、ドイツ御三家のX5、Q7、GLEにとっては激震が走る完成度でしょう。

ちなみに、PHEVの電池大容量化の流れはTaishanだけではなく中国市場全体のトレンドです。とくにWLTCモードで200kmを大きく上まわる超ロングレンジモデルが複数ラインアップされ始めています。さらに2026年初頭に投入予定のLeapmotor「D19」には80.3kWhという超大容量バッテリーを搭載し、CLTC基準で500kmのEV航続距離を実現してくることから、PHEV/EREVの航続距離競争はまだまだ続いていくことでしょう。

中国国内の電動車の売上の数値

今回のTaishanは、競合がひしめき合う中でも発売開始21分で10,000台の確定注文を獲得しており、大型SUVセグメントの競争がさらに激化することは間違いありません。

TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
3列シートEV市場へレクサスが投入するTZ! ライバルモデルとの比較でわかった競争力とは
ゲーミングPCでお馴染みの「MSI」がEV用充電器に参入ってナゼ? 設置とサポートを行う「パルコミュニケーションズ」に魅力を聞いた【後編】
ゲーミングPCでお馴染みの「MSI」がEV用充電器に参入ってナゼ? 狙いと魅力を直撃取材した【前編】
more
ニュース
実質300万円台のフレンチEVが登場! シトロエン新型「ë-C3」は航続388kmでコスパも抜群
ビジネスも車中泊もコーディネート自在なKIA PBVの正規ディーラーに老舗キャンピングカービルダーが名乗り! 「ダイレクトカーズ」ならアウトドアライフもビジネスも自由自在
日本専用チューニングを施したヒョンデの新型FCEV「ネッソ」が発売開始! 価格は実質603万円から
more
コラム
EVで苦戦気味のヒョンデを救うヒット作の可能性! IONIQ3の競争力をライバルと比べてみた
EQGじゃなくてwith EQ Technologyってどういうこと? メルセデス・ベンツの「GクラスEV」の車名の謎
急速充電は「早食い競争」のようなもの! EVのバッテリーは人間の食事と考えると「寿命を延ばす」コツがわかる
more
インタビュー
ゲーミングPCでお馴染みの「MSI」がEV用充電器に参入ってナゼ? 設置とサポートを行う「パルコミュニケーションズ」に魅力を聞いた【後編】
ゲーミングPCでお馴染みの「MSI」がEV用充電器に参入ってナゼ? 狙いと魅力を直撃取材した【前編】
「BMWの核はセダン」。「i5」での表現は、BEV世代のセダンの在り方を示している。
more
試乗
【試乗】速さはスーパースポーツ並! AWD技術も完成の域! アウディS6スポーツバックe-tronに望むのは「感性に訴えかける走り」のみ
【試乗】いい意味で「EVを強調しない」乗り味! 本格4WDモデルも用意される期待のニューモデル「スズキeビターラ」に最速試乗
マイチェンで名前まで変わった「アウディQ8 e-tron」ってどんな車? [Q8 e-tron試乗記]
more
イベント
東京湾岸に140台超のEVが集結で大盛り上がり! 「NEW YEAR EV MEET 2026」の勢いがスゴすぎた
日本生まれの英国EVスポーツクーペや全幅1m切りの小型モビリティなどEVも元気! 会場で見つけた気になるEV一気見せ【東京オートサロン2026】
新型レクサスESがモデリスタ仕様で登場! ヒョンデはMIYAVIコラボで対照的なEV披露【東京オートサロン2026】
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択