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[ID.4をチャージせよ!:その6]「e-Mobility Power」ネットワークは頼みの綱


TEXT:生方 聡 PHOTO:生方 聡
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30分の利用料金は495円均一

eMPネットワークの急速充電器は、原則として1回の充電時間は30分です(途中で充電を中止することもできます)。料金は16.5円×30分=495円でいつも同じ。ところが、実際に充電できる電力の量は、急速充電器の能力やEVの受け入れ能力、バッテリーの状況などでその都度変わってきます。たとえば、ID.4 プロの場合、50kW急速充電器では30分間に23〜25kWh充電できるのに、20kW急速充電器を選んでしまうと10kWhに満たない、といった具合に、下手をすると充電量が2倍以上も違ってしまいます。つまり、充電能力が低い急速充電器を使うと、時間もお金もムダにすることになりかねません。

そうならないためには、充電スポット検索アプリなどを使って、事前に急速充電スポットの充電能力をチェックしておくことが肝心。VW充電カードを契約している場合は、専用のスマートフォンアプリ「EasyEV」が利用できますし、eMPでは誰でも使える「e-Mobility Power」アプリを用意しています。充電器の満空状態もリアルタイムで知ることができる(EasyEVは契約者のみ)ので、eMPネットワークを利用する人には必携といえます。さらに、EasyEVはCarPlayに対応しているので、移動中に急速充電スポットの満空情報をチェックするのにとても重宝しています。

eゴルフに乗っているときには急速充電し放題だったため、30分で充電できる電力量には無頓着でしたが、いまはできるだけ充電能力の高い充電スポットを狙って充電しています。ただ、そうなると高出力タイプの充電スポットにEVが集中するのは目に見えています。それを避けるには、充電量に応じて料金を上乗せするような料金体系に変えていくことが必要だと思いますが、現在の法律では充電器の管理者が電気を“再販”できないため、“充電器使用料”として時間で課金せざるをえないわけです。最近はeMPネットワークでも90kW級の急速充電器が増えつつあり、高くても速い充電器と、多少遅くても安く使える充電器が、せめて選べるようになるといいのですが。



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