THE EV TIMES

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もうEVのバッテリー劣化と航続距離は心配する必要無用の時代になった! 充実するバッテリー保証の裏にある技術の進化


TEXT:御堀直嗣 PHOTO:TET編集部
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バッテリー保証の重要性とは

2010年に日産リーフの初代が発売されて以降、電気自動車(EV)への懸念の上位に語られるのは、1充電走行距離や車載の駆動用リチウムイオンバッテリーの寿命ではないだろうか。

それから16年が経ち、いまではどちらもほぼ課題が解消されつつある。

1充電走行距離については、現在、リーフのB7 Xで最大702km(WLTC)、トヨタbZ4X Z(2WD)で最大746km(WLTC)である。東京を起点に700kmというと、北は青森、西は広島に至るほど遠方で、そこまで1度も休憩せず走り続ける人は稀だろう。

トヨタ bZ4X

1日100kmクルマで走る人なら、1週間に1度充電すればよいほどの1充電走行距離性能である。

もちろん、実用での走行距離はカタログ諸元値より短くなる可能性がある。しかし、EVに適した運転操作をすれば、季節のよい時期なら諸元値に近い距離を期待できなくはない。ちなみに私は、空調を使わない春から初夏に自分の日産サクラで13km/kWhの電費を記録している。車載の20kWhのバッテリーから単純計算すると、260km走れる可能性を示している。ちなみにサクラの1充電走行距離は、諸元値で180kmだ。

では、バッテリー寿命についてはどうか。

日産リーフは、8年16万kmのバッテリー容量保証をしている。トヨタbZ4Xは、10年20万kmのバッテリー容量保証をしている。

日産リーフ

どちらも、年間2万kmを走る仮定での保証であり、日本での一般的な年間走行距離に比べ多めの利用を想定した内容となっている。新車でEVを手に入れる場合、ほぼ心配ない水準に達しているといえる。

こうしたなか、中国のBYD(比亜迪)は、10年30万kmという保証を打ち出した。年間3万km走るとしても、10年間の保証である。

その背景にあるのは、電極にリン酸鉄を採用していること、また1セル当たりの出力は3元系(コバルト/ニッケル/マンガン)の電極に比べ劣るとされるため、車載容量が多くなり、そのぶん、ゆとりがあることも理由だろう。また、BYDはそもそも電池メーカーとして創業し、リチウムイオンバッテリーはもちろん、電気系の半導体なども内製しており、自社で開発製造し、品質管理などをおこなっている点も強みとなっているかもしれない。

またそのバッテリー保証を、中古車にも適用しているのがBYDの特徴で、安心材料のひとつだ。これは、走行距離に応じたバッテリー容量を確認する手立てをもっているからだろう。

BYDのブレードバッテリー

このバッテリー性能の推定については、日本のMobiSaviという企業が運営するFACTEVというシミュレーターが、高い水準で信頼を得ている。中古EVにおけるバッテリーへの不安解消の手立てとなる。たとえば四国の愛媛日産は、中古EVの販売が2.6倍に増えたとの実績を残している。

また、海外の報道によれば、EVのリチウムイオンバッテリーについて、5年間使用したEVのバッテリー容量が最大で95%であるとの記事も掲載された。

まとめると、EVのリチウムイオンバッテリーは、電極の種類を問わず、すでに長寿の水準を手に入れはじめており、たとえ中古EVを手に入れる場合でも懸念材料になりにくくなってきているということだ。

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