開発時に浸水実験も行われた初代リーフ
では、電気自動車(EV)はどうか?
EVには、排気管もなければ、空気を採り入れる口もない。同時にまた、数百kgという重さのリチウムイオンバッテリーを床下に搭載し、低重心だ。
そうしたEV特有の車両特性によって、冠水した道路を走れる可能性はある。実際、日産リーフの初代は、まだ市場で馴染みの薄いEVを販売するにあたり、試験路で、水深70cmの水路を走行する試験を実施した。もちろんそれには、感電などに対する処置の確認なども含まれる。ただし、走行速度は十分に抑えての試験だ。

単に走行できるかどうかだけでなく、エンジン車に比べ車両重量が重いことがタイヤの接地性を高め、水深のある場合でもタイヤが浮き上がってしまわないかどうかの確認にもなる。
ただし、水に覆われた路面に何か不具合があり、タイヤがパンクすれば、EVといえども動けなくなる。あるいは、側溝の覆いが大量の雨水で外れ、そこにタイヤが落ちたり嵌まり込んだりすれば、身動きできなくなる。
したがって、冠水した道路は通らず、まわり道となっても迂回することが賢明だ。身動きできなくなって時間を費やすより、迂回してでも無事に目的地に到着することを優先すべきだ。
さらに、冠水した道路でクルマが止まってしまった場合、水圧でドアが開けられなくなることも考慮しなければならない。そうなれば、脱出さえ難しくなる。つまり、命の危険に直結する懸念もあるのだ。

冠水した道路は、たとえば崖崩れを起こした場面と同じくらい、敬遠するのが第一である。ことに、立体交差のアンダーパスは絶対に入らないこと。市街地などの道路で水溜まりが多くなっている場所では、何よりまず速度を落として走ること。そして、できるだけ停車しないように走り続けることが、無事につながっていく。
EVは、エンジン車に比べ、冠水した道路に強みをもつとはいえ、過信は禁物だ。

















































