プリウスと同程度の出費で購入できる新型bZ4X
いまは日本で販売される乗用車の50%以上はハイブリッドが占める(マイルドタイプも含む)。それなのにEVは1.6%と少ない。EVを買いたいユーザーも、ハイブリッドとの選択に悩む。EVを普及させるには、使いやすさと購入のしやすさをハイブリッドに近づける必要がある。そのために、bZ4X・Zは、1回の充電で走行できる距離を伸ばして、なおかつ値下げも実施した。

bZ4X・G・2WDについては、前述のとおり値下げによって価格が480万円になった。国から交付される補助金額の90万円を差し引くと390万円だ。プリウスハイブリッドZ・2WDの387万500円とほぼ同額で、EVの割高感が解消された。
また、EVを選びたいユーザーから見ると、新型リーフに対する価格競争力も強まった。新型リーフB7・Gの価格は599万9400円で、1回の充電で走れる距離は685kmだ。改良前のbZ4X・Z・2WDの価格は600万円で、1回の充電で走れる距離はWLTCモードで559kmだった。つまり、bZ4X・Z・2WDの価格は、新型リーフB7・Gと同等で、1回の充電で走れる距離は126km短かった。新型リーフはbZ4Xを意識して開発するから、高機能で価格は割安に抑えたわけだ。

しかし、改良後のbZ4X・Z・2WDの価格は550万円に下がり、新型リーフB7・Gよりも約50万円安くなった。1回の充電で走れる距離は、改良後のbZ4X・Z・2WDは746kmだから、新型リーフB7・Gの685kmを61km上まわる。
このように、bZ4X・Z・2WDは、新型リーフB7・Gに比べて価格が安く、なおかつ1回の充電でリーフB7・Gよりも長い距離を走れるようになった。bZ4Xは、EVというまったく新しい技術を採用する新型車だから、発売後の技術進歩やコスト低減が速い速度で進む。そのために、1回の充電で走れる距離を伸ばし、価格は下げるという驚くような改良が可能になった。

改良後のbZ4Xは、ハイブリッドと同様の感覚で購入できて、ユーザーから見れば新型リーフとの競争力も強い。今後、「bZ4X対リーフ」の競争が活発化すれば、EVカテゴリー全体の注目度も高まるだろう。ほかのEVにも優れた販売促進の効果がもたらされる。












































































