テスラ独自の「スーパーチャージャー」は業界スタンダードの「NACS」へ
テスラが独自に設計した充電システム「スーパーチャージャー」の日本国内設置数が700基を超えた。
スーパーチャージャーは数十分で充電を完了させ、旅行や日常の移動中に停車回数と充電に要する時間を最小限に抑えることを目指して開発され、その設置箇所に関しても、テスラが戦略的に決めている独自の充電網だ。

その魅力は最大250kWにもおよぶ高出力にあり、これにより約15分で最大走行距離275km分の充電を可能とし、テスラ車オーナーの生活を豊かなものにしている。プラグも独自形状を採用していることから、一種のテスラ専用充電システムともいえ、それがテスラを積極的に購入する理由のひとつにもなっている。
現在、日本国内では141か所、707基のスーパーチャージャーが稼働しており、世界に目を向けてみても、北米・ヨーロッパ・アジア太平洋地域の各主要ルートを中心に展開され、世界最大級7万5000基以上の充電ネットワークが構築されている。
これらのネットワークは、テスラが公開した充電規格「NACS」を基盤としている。普通充電・急速充電のどちらにも対応したNACS規格は、日本をはじめとしたさまざまな自動車メーカーがこの規格の採用を表明しており、北米以外でも、今後さらに拡大が期待される。充電システムのスタンダードとなり得る可能性を秘めているのだ。

なお、テスラのスーパーチャージャーは、充電スピードやスマートな充電体験のほかに、常に適正な充電料金でサービスを提供することも考慮されており、これまでのガソリン代よりも安価なコストで自由にドライブできるようにすることを目指しているのだという。
一例として、テスラが示した1000km走行あたりのコスト比較では、ガソリン1リットルの全国平均価格が170.8円だった場合に、燃費18km/Lのガソリン車走行コストが9489円となるのに対し、スーパーチャージャー料金50円/kWh想定で、電力消費率119Wh/kmのテスラ・モデル3が走行した場合は5950円と、およそ4000円の差が生まれるとしている。
テスラに関しては、もはや日本で乗るのに、何の障害もなくなっているといえそうだ。
















































