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新型リーフはどんなクルマ? いまわかっている詳細情報全部出し!


TEXT:高橋 優
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eペダルからeペダルステップへ

ただし、キックスやセレナなどと同様に、発売後にAWDを追加設定してくる可能性は残されています。e-4ORCEやNISMOなどの追加上級グレードの投入にも期待したいところです。

そして、値段設定について、2025年6月末時点ではどのマーケットも非公開であるものの、日本国内はCEV補助金を含めて400万円をギリギリ切るような値付けになるのではないかと推測しています。具体的にはB5のエントリーグレードが480万円程度と推測できます。たとえばエクストレイルのXグレードが384万円であることからも妥当な値段設定に聞こえます。

その一方で、EV性能と同時に注目するべきは標準装備内容です。この表は装備内容やグレード設定が公表済みの北米市場における標準装備内容をグレード別に比較したものです。北米では最上級Platinum+グレードを含めた4グレード展開。エントリーであるSグレードのみ2026年春のローンチと、それ以外の2025年秋のローンチと比較しても半年ほど発売が遅れる予定です。

 

そして、とくにエントリーグレードであるSグレードの装備内容を見てみると、

・215/55R18のスチールホイール
・タッチスクリーンは12.3インチ
・USB Cポートはフロント側にふたつ装備されているもののリヤは非搭載
・ワイヤレス充電は非搭載
・トランクは手動開閉
・シート素材はファブリック、6方向手動調整。リヤシートも含めてシートヒーターも非搭載
・ステアリングは手動調整。ハンドルヒーターも非搭載
・アンビエントライトは白の一色のみ
・ヒートポンプやバッテリーヒーターは非搭載
・調光ガラスルーフは非搭載
・プロパイロットは標準装備
・V2L機能はAC充電口から1.8kW対応
・音響システムは4スピーカー
・リヤサスペンションはマルチリンク
・エアバッグは10エアバッグシステム(リーフやアリアと同様)

 

このように見ていくと、エントリーグレードの装備内容が非常に貧弱である様子が見て取れます。日本仕様の装備内容がこれほど貧弱でないことを祈りたいです。

また、注目するべき装備内容について取り上げていきましょう。まず、シート素材について、ファブリックとレザー調素材とともに、日産独自のTailorFitと名付けられた合成皮革の3種類を採用。とくにTailorFitは、ナッパレザーと比較しても粗滑感、乾湿感、温冷感という点で同等であり、硬軟感でも通常の合成皮革よりも優れた素材です。

次に、調光パノラミックガラスルーフについて、頭頂部表面温度が調光機能をオフにした状態でも、赤外線反射コーティングのおかげで、通常のガラスルーフと比較しても温度上昇を抑制することに成功。後席の開放感の向上に役立つでしょう。

V2L機能について、AC普通充電口から専用アダプターを噛ませることで、日本国内では1500W、北米は1800W、欧州では3700Wの電力を取り出すことが可能です。ただし、残念なポイントが、トランクと後席センターコンソール足もと部分に搭載されているコンセントが北米市場限定の装備内容という点です。また、北米仕様でもPlatinum+グレードでしか装備することができません。車内でパソコンを使用したり、車中泊した際にドライヤーを使用できたりなど、EVの使い方を広げるという意味でコンセントは必須だと感じます。

 

そして、3代目リーフ最大の懸念がeペダルの廃止でしょう。2代目では完全停止が可能なeペダルを採用していたものの、3代目からは完全停止に対応できないeペダルステップへと変更。ワンペダル機能をもつEVを所有されている方の多くは、そのワンペダル機能の利便性の高さを感じているはずです。

今回の新型リーフはガソリン車オーナーからの乗り換えを狙うのと同時に、2代目リーフからの乗り換えも一定数を見込んでいるはずです。少なくとも、ワンペダル機能を選べるようにするべきだったのではないかと強く感じるところです。

 

新型リーフの先陣を切る北米市場は2025年秋にローンチ。そして欧州は2025年末までにローンチして2026年初頭に納車が開始されます。そして日本は、まだ発表されていないものの、北米市場分を栃木工場で一括生産することから、北米から少し遅れてジャパンモビリティショー前後にローンチ。実際の納車は2025年末か2026年初頭になりそうです。

はたして2026年以降、この新型リーフによって日本国内のEVシフトがどれほど進むのか。480万円以下という値段設定を実現して、より多くのユーザーが大衆EVとしてリーフを選べることを願うばかりです。

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