やっぱりBYDは強敵か
その一方で、2026年現在、大きな注目を集めているのがBYDの存在です。
とくにbZ7の発表会と同日に開催された「第二世代ブレードバッテリー」の発表会では、マイナス30度でも超急速充電が可能なバッテリーを披露。さらに、1ストールあたり最大1500kWを発揮可能な超急速充電器を開発し、2026年末までに中国全土に2万基を設置する方針も表明しました。とくに新型ブレードバッテリーを搭載した新型モデルとして、bZ7の競合となり得るのがSeal 07 EVの存在でしょう。Seal 07 EVは全長4995mm、全幅1910mm、全高1495mm、ホイールベース2900mmというミッドサイズセダンセグメントに該当します。

実際にSeal 07 EVとbZ7のEV性能を比較してみましょう。まず電費性能ではSeal 07 EVが大きくリードしています。Seal 07 EVは70kWh弱という小容量のバッテリーしか搭載していないにもかかわらず、88kWhを搭載するbZ7と同等の700km級という航続距離を確保しています。つまりSeal 07 EVの方が電費性能で優れており、電池容量を減らせるぶん、コスト削減にもつながっています。そして何といっても、急速充電性能で大きな差がついています。bZ7がSOC80%まで30分程度を要するのに対して、Seal 07 EVはわずか6分で充電可能です。

価格設定について、bZ7はまだ先行発売の段階であり多少の値下げ余地が残されているものの、エントリーグレードが17.98万元(約360万円)です。これはSeal 07 EVよりもわずかに高額であり、EV性能に対するコスト競争力ではリードを許している様子が見て取れます。
さらにBYDは中大型セダン「Seal 08 EV」も発表しており、第二四半期に正式発売がスタートします。Seal 08 EVは全長5160mm、全幅1999mm、全高1505mm、ホイールベース3030mmとbZ7と同等以上のサイズ感であり、第二世代ブレードバッテリー、DiPilot 300、DiSus-A、後輪操舵などをはじめとする豪華装備を網羅しています。いずれにしてもbZ7は、発売前の段階から最大のライバルであるBYDの最新EVセダン勢に挟み撃ちにされているのです。

とはいえ、トヨタbZ7の強みは豪華な装備内容にあります。とくに最上級の「Ultra」グレードには、以下の装備が網羅されています。
・15.6インチOLEDセンタースクリーン
・27インチヘッドアップディスプレイ
・最大50Wの空冷式ワイヤレス充電器を前後に搭載
・ナッパレザーシート
・助手席ゼログラビティシート(レッグレスト付き)
・10ポイント式シートマッサージ
・後席折りたたみテーブル
・256色アンビエントライト
・全窓の二重ガラス化
・電動サンシェード付きガラスルーフ
・フレグランスシステム
・オプションで冷温庫を装備可能
・Momenta製自動運転システム
・最大3.3kWのV2L機能
・7.1.4ch対応の23スピーカーシステム
・電子制御サスペンション(SDC)
・デュアルチャンバーエアサスペンション
・10エアバッグシステム
・電動パワートレイン永久保証(ファーストオーナー限定)
このように、レクサスでも採用されないようなフラグシップセダンに相応しい装備内容を網羅しています。トヨタは、フラグシップEVセダンであるbZ7を投入することで、カムリのEVバージョンのような位置付けとしてbZ3Xに続く成功を目指しています。

その一方で、BYDも第二世代のブレードバッテリーを搭載したSeal 07 EVやSeal 08 EVを投入することで、bZ7にプレッシャーをかけてきています。トヨタがbZ3Xの成功をbZ7で再現できるのか。ますます激しさを増す中国EV市場の中で奮闘する日本メーカー勢の最新動向については、今後も定期的に情報を更新したいと思います。


















































