再エネ活用を見据えた取り組みが重要となる
物流においては、ラストワンマイルといわれる軽商用バンでの配送において、三菱ミニキャブEV/日産クリッパーEV、ホンダN-VAN e:、ダイハツe-ハイゼットカーゴと、そのOEMとなるトヨタとスズキの軽バンもあり、採用が急拡大する可能性が高い。
その手前の段階となるのが、小型トラックでの配送だ。BEVの小型トラックはeCanterのほか、日野デュトロZEV、いすゞエルフEVもある。あとは生産財として輸送事業者がいつEV化を決断するかにかかっている。米国によるイラン攻撃によって原油価格の上昇が起きているため、軽油価格への影響は予断を許さない。
2025年のジャパンモビリティショーで日野自動車は、トラックターミナルでの積み荷の際、小型トラックを隙間なく並べて駐車しても充電しやすい自動充電システムの提案を行った。いすゞはそれ以前にバッテリー交換の試行錯誤も提案している。
トラックメーカーは、小型EVトラック時代を見据えた実用上の試行錯誤をさまざまに始めている。三菱ふそうの今回の実証実験と、2026年の実用化へ向けた取り組みは、そうした流れのひとつといえる。さらにこの仕組みは、使用済みリチウムイオンバッテリーの二次利用だけでなく、二次利用で使い切ったあとの資源リサイクルも視野に入れた循環型事業へつながっていくことになる。
こうした循環型事業への取り組みは、乗用車ではすでに日産自動車が初代リーフを発売した当時から先行している。EV後のリチウムイオンバッテリー二次利用では、バッテリーパックを分解し、モジュール単位(4セル内蔵)での性能評価と利用の区わけを日産は実現し、すでに事業化している。AグレードはEVの積み替え用、Bグレードは定置型での利用など、Cグレードはスマートフォンなどへの充電用といった用途も明確になっている。
今回の三菱ふそうの実証実験における充電器との一体型蓄電装置は、トラックから降ろしたバッテリーパックをそのまま利用するようだ。しかし、本来であれば日産のようにモジュール単位で、さらにはセル単位で再利用することが理想的だ。なぜなら、リチウムイオンに限らずバッテリーは、セルごとに劣化の度合いが異なるからだ。バッテリーパックのままでの二次利用は、もっとも劣化したセルの能力でしか機能しない。
さらに将来的には、二次利用のため分解しやすいバッテリーパックの設計と製造、そして二次利用へ向けたバッテリー性能の評価と品質保証など、事業を最適化する作業はまだ残されている。
それでも、一歩を踏み出すことが次へつながる。小型トラックにおいても、市場が熟成してからのEV化では、遅きに失することになる。日産での二次利用も、2010年の初代リーフのころからはじめて今日に至っている。検証や改善には時間を要するのだ。
トラックメーカーの電動化への取り組みは、生活に不可欠な物流の行方を左右する。期待しながら見守っていきたい。



















































