ココで差が付く!
<本当に節約しているEV乗りはなにをしているか>
では、「EVに乗っている時点で節約」ではなく、実際にうまくコストを抑えている人はなにが違うのか。ここで鍵になるのが、エネルギー源と料金メニューの組み合わせ、そして走り方の管理である。まず自宅充電メインのユーザーであれば、深夜帯に単価が下がるプランを選び、タイマー充電を徹底している人ほど、理論値に近い低コストを実現しやすい。自宅での普通充電の電気代も、充電タイミングを夜間にするだけで大きく節約できる。
もう一歩踏み込む人は、太陽光発電や家庭用蓄電池とEVを組み合わせている。初期費用はかかるが、昼間に自宅の屋根で発電した電力を自家消費し、その一部をEVに充電することで、買電量そのものを削減していると、電気代が年間で数万円単位で減少するという試算もある。ここまでやってようやく「EVに乗っていること自体が節約になる」状態が現実に近づくわけで、ポイントはクルマ単体ではなく家庭全体のエネルギーシステムとして設計しているかどうかだ。
<激変した急速充電コスト>
2026年1月、これまで「買い物ついでに安価に充電できる聖地」として親しまれてきた大手商業施設イオンモールがEV充電サービス料金を改定した。これまでは30分300円程度で利用できていた急速充電が、1分あたり数十円単位の課金制へと移行し、実質的な負担額が数倍に跳ね上がるケースも出ている 。これは単なる値上げではない。日本のEV充電インフラが、普及促進を目的とした“低価格フェーズ”を終え、持続可能なビジネスとして収益を確保するフェーズに突入したことを意味している。
自宅外の急速充電頼みのユーザーや、高速道路の高額な充電サービスを多用しているユーザーの場合、1kWhあたりの単価は自宅充電の倍近くになることもある。このレベルになると、1kmあたりコストはもはや「ガソリン車の3分の1」とはいえず、ハイブリッドと大差ないか、状況次第では割高とすらいえる水準に達してしまう。にもかかわらず、車両側のメーターに表示される「電費」だけを見て「やっぱりEVは安い」と思っているとしたら、それは立派な思い込み節約である。
2026年の日本でEVを「節約の道具」として活かすには、クルマ選びよりもむしろ、その後の電気料金プランの見直しや充電時間帯の工夫など生活全体のエネルギー設計が欠かせない。EVに乗っているだけで満足せず、月々の明細を確認しながら、自分の走り方と電気の買い方が本当に数字として得を生んでいるのかを検算してみることが、これからのEV乗りに求められる新しい「節約術」なのである。





















































