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ヒョンデ・インスターは本当に脅威か?日本にも安いEVはあるぞ!!


TEXT:渡辺 陽一郎
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インスターの最安グレードは実質228万7000円

ヒョンデ・インスターが日本に導入された。その価格は284万9000円〜となっており、脅威のコスパを実現している。

インスター・カジュアルの駆動用電池は総電力量が42kWhで、衝突被害軽減ブレーキや車線に沿って走れるようにパワーステアリングを制御するレーンキーピングアシストなども標準装着する。実用装備を採用しつつ価格を抑えた。

そこで安価な電気自動車を取り上げたい。2025年6月中旬時点で購入できる電気自動車で、もっとも安価な車種とグレードは、三菱eKクロスEV・Gビジネスパッケージだ。

Gビジネスパッケージは法人向けのグレードで、Gに比べるとIRカット/99%UVカットガラス、本革巻きステアリングホイールなどを省いた。その代わり価格も20万4500円安い236万4000円としている。充電ケーブルがオプションといった不満はあるが、それでも20万円を超える価格の引き下げは大きい。

国から交付される補助金額は上級グレードと同額の56万8000円だから、この金額を価格から引いた実質価格は179万6000円に収まる。eKクロスEVのリチウムイオン電池は、総電力量が20kWhと小さいが、ボディがコンパクトで車両重量も1060kgと軽い軽自動車サイズの電気自動車だ。1回の充電でWLTCモードにより180kmを走行できる。

eKクロスEVと基本部分を共通化した日産サクラは、もっとも安価なXが259万9300円だ。eKクロスEV・Gビジネスパッケージに比べて23万5300円高いが、IRカット&UVカットガラスやアルミホイールなどを標準装着する。それでも充電ケーブルはオプション設定だ。補助金額はeKクロスEVよりも少し高い57万4000円で、これを差し引いたサクラXの実質価格は202万5300円になる。

このほか、軽商用車規格の電気自動車にはホンダN-VAN e:がある。もっとも安価なグレードは、リース専用車を除くとe:L4で269万9400円だ。内外装はシンプルだが、助手席と後席を格納すると大容量の荷室に変更できる。e:L4は衝突被害軽減ブレーキや運転支援機能も標準装着する。国から交付される補助金額は57万4000円で、これを差し引いた実質価格は212万5400円だ。

以上のように軽自動車規格の電気自動車は、ヒョンデ・インスターカジュアルの284万9000円と比べてもさらに安い。ただし、リチウムイオン電池の総電力量は、eKクロスEVとサクラが20kWh、N-VAN e:は29.6kWhだが、インスターカジュアルは前述の42kWhに達する。総電力量の違いを考慮すると、インスターカジュアルの買い得度も相応に強まる。

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