コラム
share:

EVを安く乗るなら「回生ブレーキ」の効率化をマスターすべし!EVオーナーが語る誰でもできるエコテク


TEXT:山本 晋也
TAG:

先読み運転や充電率を意識することがポイント

 

 

・早めの減速
・予測運転
・下り坂での活用
・ワンペダルドライブ
・走行モードの選択

 

回生ブレーキ機能が備わっていても、最終的にはディスクやドラムといったメカブレーキを使う。ギリギリまで加速して、急にブレーキをかけるような運転ではメカブレーキの負担が大きく、回生ブレーキを効率的に活用できない。

 

前方の信号が変わりタイミングや渋滞の発生などを的確に「予測」しつつ、回生ブレーキを効率的に利用できるよう「早めの減速」を心がけている。あまりにも早めに減速するのは後ろを走行するクルマに迷惑をかけるので、その点は注意したいが、全体にマイルドな運転をすることは安全運転にもつながる要素であり、エネルギーを上手に利用するだけではないメリットもあると考えている。

 

もっとも回生ブレーキが利くシチュエーションが「下り坂」であり、とくに長い下り坂は回生ブレーキによってバッテリーを充電するチャンス。エンジン車でも長い下り坂ではメカブレーキへの負担を軽くするため、低いギヤを選びエンジンブレーキを活用する。燃費的にはエンジンブレーキは燃料消費を抑えるだけの効果しかないが、EVやHEVが下り坂で回生ブレーキを活用すれば、バッテリーの充電量が目に見えて増えることもある。

 

ここでのポイントは回生ブレーキが十分に利用できるようなバッテリーのマネジメントだ。といっても難しい話ではない、この先に長い下り坂があるとわかっているときにバッテリーを満充電することはやめようという程度に理解しておけばいい。たとえば、山頂にあるホテルに泊まったときに、ホテルで満充電にすると帰路で十分に回生ブレーキが活用できずもったいない。70~80%の充電率にとどめておこう……くらいの意識をもっていれば十分といえる。

 

最後にお伝えしたいのは、回生ブレーキを強める機能の活用をもっとも重視しているということだ。

 

シフトポジション(BレンジやSレンジなど)や走行モード(エコやスポーツなど)を選択することで回生ブレーキが強まるEVは多い。そうしたモードが備わっているかを確認しておいて、状況に応じて切り替えることで、より回生ブレーキを効果的に利用できる。

 

また、ワンペダルドライブといってアクセルペダルの操作だけで加減速をコントロールできるEVやHEVも多い。ワンペダルドライブはモーターだけで加減速をコントロールできる機能といえば、一般論でいえば回生ブレーキを最大限に活用できるモードといえる。筆者はワンペダルドライブについては直感的かつ回生ブレーキを活用できる機能として積極的に活用している。

 

ただし、アクセルペダルを離すのではなく、少し緩めて(わずかに踏み込んだ状態)減速をコントロールするという操作はエンジン車とは異なるもので、多少の慣れは必要だろうし、どうしても違和感を覚えるというドライバーもいるだろう。そのドライバーにとって不自然な運転をすることでアクシデントにつながったのでは意味がない。無理は禁物だ。

 

安全が最優先という大前提があってこその「エコドライブ」であることを、あらためて心にとどめておきたい。

TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
日本に何が起こった? BEVが売れない……ハズが2025年10月は電気自動車が売れまくっていた
エンジンサウンドが聞こえてシフトショックも感じられるEVが超進化! ヒョンデ「IONIQ 5 N」がマイナーチェンジ
60年もの不動車がバッテリー交換だけで走り出した! EVの長期保管はエンジン車よりも簡単!!
more
ニュース
老舗のヤナセがついに軽EVを売る! 「ヤナセEVスクエア」がBYDとディーラー契約し2026年夏横浜に店舗をオープン
日本にも来春やってくる韓国Kiaの商用EVバンが快挙達成! 「PV5」がアジアメーカー初の「インターナショナル・バン・オブ・ザ・イヤー」を満場一致で受賞
2025年度でもっとも優れた輸入車は日本で唯一の電動ミニバン! フォルクスワーゲンID.BUZZが「2025-2026日本カー・オブ・ザ・イヤー」で二冠に輝く
more
コラム
BYDはPHEVでも価格勝負! 補助金なしで400万円切りのBYDシーライオン6は国産車のライバルになるのか中身を比べてみた
衝撃のEVコンセプト16台を公開した衝撃の会見から4年! トヨタのBEV戦略の現在地とは
補助金で不利な輸入EVが売れるのはなぜ? BYDが実質100万円もの大幅値引きをできるワケ
more
インタビュー
「BMWの核はセダン」。「i5」での表現は、BEV世代のセダンの在り方を示している。
「i5」の造形を、BMWエクステリア・デザイン責任者がディテールから語る
BYDオートジャパン社長が考える日本進出戦略とは?[社長インタビュー:その 4]
more
試乗
【試乗】速さはスーパースポーツ並! AWD技術も完成の域! アウディS6スポーツバックe-tronに望むのは「感性に訴えかける走り」のみ
【試乗】いい意味で「EVを強調しない」乗り味! 本格4WDモデルも用意される期待のニューモデル「スズキeビターラ」に最速試乗
マイチェンで名前まで変わった「アウディQ8 e-tron」ってどんな車? [Q8 e-tron試乗記]
more
イベント
軽自動車市場参入を表明したBYDの軽EVはスライドドアのスーパーハイトワゴン!? 注目モデルが目白押しなジャパンモビリティショー2025のBYDブースは要注目
三菱自動車、東京オートサロンに2台のカスタムEVを展示
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択