コラム
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メルセデス・ベンツの最高責任者が語る「メルセデスの『最善』」と「脱炭素」の深い関係


TEXT:小川 フミオ
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「自動車業界の流れに乗り、ゼロエミッション化を目指す」―明確なビジョンを提言するケレニアス会長の視線は将来を見据えていた。

メルセデスが描く未来像

メルセデス・ベンツEQE SUVシリーズの日本発売にあたって、2023年8月25日に来日した、メルセデス・ベンツのオラ・ケレニアス取締役会会長。

同社の発表会において、日本におけるメルセデス・ベンツ車拡販のための戦略の数かずを述べた。下記はそのときの発言を紹介するものだ。

「私は将来にむかっての戦略を大きく二つに分けて考えています。ひとつは、自動車業界ぜんたいを変革している流れにしっかり乗ること。もうひとつは、将来のゼロエミッション化をめざすこと」

「完全なBEV化は2020年代に実現するかもしれないし、する必要があると私たちは思っています。そこで会社の体制を、BEV時代に即したものへ仕立てているのです」

「私たちは、そこで、10億ユーロの投資を行います。ただし、電気化は、たんにハードウェアの変更だけで成功するのではなく、企業じしんやビジネスの流れと歩を一にしています」

「車両のデジタライゼーションは、5年か10年そこら前の車両と較べてみても、ほんとうに驚くほど進んでいます。センシング技術や、AI(人工知能ソフトウェアスタックと日本法人のビデオでは翻訳)は、自動運転のために開発されてきましたが、それだけでありません。あらゆる点でデジタライゼーションが進みました」

「センシング技術と人工知能ソフトウェアスタックは自動運転と、そのほかのデジタライゼーションの技術は、自動車業界を、いってみればひっくり返しました。私たちはそこで思い出すのです。創設者である、ゴットリーブ・ダイムラーと、カール・ベンツのことを」

「創意ある発明をさらに再発明する。創始者の業績をここでなぞるような技術革新を行っていきたいと考えています。メルセデス・ベンツでは、2023年だけでも150億ユーロの投資をさまざまな分野で行っていきます」

「私たちが投資するのは、R&D、新技術、工場への設備投資、世界中のネットワークマーケティング、それに販売ネットワークです。私たちは、未来に向けて、リソースと資本配分を行っていきます。その点で業界をリードしていると思います」

脱炭素化へ、メルセデスの『最善』


「繰り返しになりますが、メルセデス・ベンツというブランドは、ユーザーの方々に価値を理解していただいています。ひとつは、さきのダイムラーとベンツという創始者から始まるイノベーションとテクノロジーにおける先進性」

「もうひとつの価値は、私たちのプロダクトを欲しいと思う気持ちを持っていただいていること。最初のメルセデス・ベンツ車に乗ったときの特別な気持は他に替えがたいものです」

「メルセデス車のオーナーになったということで誇らしく思う方は少なくないでしょうし、実際にオーナーになっていただいたら、そのときから、メルセデスの家族なのです」

「メルセデス・ベンツは、たんにA地点からB地点への移動手段ではないと私たちは思っています。メルセデス・ベンツに乗って移動するという特別な体験を提供するプロダクトなのです」

「電動化の歩みを振り返ると、数年前に戦略的な決定を行いました」

ここで、ケレニアス会長は、発表会場にいるジャーナリストに、電動化のプランを書いたスライドを見せた。

そこにあったのは「2022年:生産工程におけるカーボンニュートラル」「2030年:市場が許すかぎり100パーセント電気自動車化」「2039年:バリューチェーン全体でカーボンニュートラル」という計画だ。

「戦略的な決定とは、数十年かけてビジネスを脱炭素化することです。それが長期的にみて、最善だと思えるからです」

<Vol.3へ続く>

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