コラム
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水力発電99.6%で暮らす「屋久島」。アウディBEVフルラインナップで島めぐり


TEXT:桃田 健史
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今年、世界遺産登録30周年を迎える鹿児島県屋久島。年間降雨量が多いことから水力発電が街の電気の主流となっている。屋久島の電力の要となっている水力発電の設備や、アウディの支援によって実現した学生向けのレクチャー、町の関係者や高校生を交えた「未来共創ミーティング」についてレポートする。

恒例となったサスティナブル・フューチャー・ツアーとは?

アウディジャパンが「アウディ・サスティナブル・フューチャー・ツアー」を鹿児島県屋久島で実施した。

屋久島空港に到着すると、「e-tron GT」「e-tron」「Q4 e-tron」などアウディのBEVフルラインナップが出迎えてくれた。

各モデルを乗り比べながら、屋久島の自然、文化、そして地域産業を実感する旅である。

アウディといえば、2026年以降にグローバルで導入する全てのモデルをBEV化し、2033年にはガソリンやディーゼルなどの内燃機関を搭載するモデルの生産を終了することを宣言する、BEV化に積極的なブランドとして知られている。

モデル戦略のみならず、BEV化が進む社会とは具体的にどのような形になることが人々にとって有意義であり幸せなのか、という大きな命題に対してアウディは真正面から捉えようとしている。そうした議論の場として、「アウディ・サスティナブル・フューチャー・ツアー」が日本国内で企画された。

2022年度は、岡山県真庭市でバイオマス発電について、また岩手県八幡平市では地熱発電について、メディア関係者、学術関係者、そして地元の自治体関係者と対話する場を設けてきた。

3回目となる今回は、舞台を鹿児島県屋久島に移しての実施である。

水力発電の現場を特別公開

ツアー初日は、屋久島の自然と屋久島の電力を支える水力発電について学んだ。

最初に、「ヤクスギランド」で屋久杉の生態について地元ガイドから詳しい話を聞きながらトレッキングをした。

ヤクスギランドにて屋久杉について学ぶ。筆者撮影。

江戸時代に薩摩藩への年貢として切り出した名残りなど、自然と人との係わりについて実感できた。

次いで、屋久島電工・尾立ダムと同社の安房川第二発電所を見学した。

屋久島は年間雨量が8,000mmと、東京の2,000mmに比べて4倍と極めて多い。そうした気象環境から水力発電の有効性が高いとされている。

地元企業である屋久島電工では自社で水力発電所を所有・維持管理しており、そこで生まれる発電量の約2割を屋久島町全域に振り分け、残りを自社の電熱化学工業で使用している。

町内には、九州電力が小規模な水力発電所を持つが、町内全域の99.6%の電力は屋久島電工の水力発電が担っているという「水力発電の島」である。

今回は特別に、安房川第二発電所の発電機やオペレーション施設を見学した。少数精鋭の技術者が365日24時間、町の電力を支えていることを肌で感じることができた。

屋久島電工・安房川第二発電所の発電機。筆者撮影

高校と町役場での議論

2日目は、鹿児島県立屋久島高等学校で、アウディジャパンが高校生に向けて実施した、持続可能な未来に向けたカーボンニュートラルと再生可能エネルギーの活用に関するレクチャー。

その後、屋久島町役場で、町の関係者や高校生を交えた「未来共創ミーティング」を開催した。

屋久島町役場での「未来共創ミーティング」の様子。筆者撮影。

「未来共創ミーティング」では、アウディジャパンと屋久島町との間で「持続可能な未来をつくるための連携協定」の締結セレモニーを行った。

連携協定の中身は大きく3つある。

1つは、出力8kWの普通充電器7基を寄贈。

2つめは、「e-tron Q4」をHOTEL YAKUSHIMAを起点としたレンタカーサービス用に5台と、町の公用車と屋久島電工の社用車にそれぞれ1台を共有する。

そして3つめは、高校生に未来を考える学習社会を提供する。具体的には、アウディジャパンの各種事業所でのインターン体験などを検討していく。

屋久島町の荒木耕治町長は「脱炭素に一番近い島として、(水力発電による)再エネ電力を利用したクリーンな島づくりに向けて、地域の皆さんと一丸になって取り組んでいきたい」と、屋久島の将来に向けた基本方針を示した。

アウディとの連携が、屋久島町が目指す“未来の島づくり”の良ききっかけになることを期待したい。

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