THE EV TIMES

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単なる中国製輸入車に非ず。EMTAは最新SDV技術を使い「日本の新自動車メーカー」を目指す!


TEXT:石井 啓介 PHOTO:石井 啓介
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既存のクルマ造りに縛られない、新しい時代の自動車メーカーを目指す「EMTA」の可能性

2027年に軽EVを発売する新ブランド「EMTA(エムタ)」。単なる輸入車ではなく、横浜に開発拠点を構え、日本の日常に寄り添う「真の日本の自動車メーカー」を目指すという。買った後もスマホのように進化する最新技術を取り入れつつ、運転中に迷わない「物理ボタン」は厳選して残す絶妙なバランスが魅力だ。日本のEV市場を盛り上げる、EMTAの新しいクルマづくりが明らかとなった。

「日本のための研究開発拠点」を神奈川県横浜市に開設するEMTAの本気度

EMTAが「単なる中国製EVのインポーター」ではないことを自ら証明するかのように、 神奈川県横浜市(港北区新吉田町)に開設されたばかりの研究開発専用拠点「EMT R&Dセンター」が2026年8月末、メディア向けに公開された。

これまで点在していた研究・開発の機能をこの横浜の拠点に集約し、商品企画から日本国内の適応実験、品質保証、そしてデザインに至るまで、すべて日本国内のチームが主導して行う体制を整えたのだ。

開発トップの山本CTOは「真の日本の自動車メーカーになることを目指す」と力強く宣言。 ただ海外のクルマを日本に持ってきて売るのではなく、日本の気候や狭い道路事情、そして日本人の繊細な感覚に合わせて、この横浜の地でクルマを一から仕立て直すというEMTAの本気度が、このR&Dセンターに詰まっている。

クルマを買ったときが一番古い!?  クルマが「スマホ」のようにアプリで進化する時代

では彼らが横浜で開発するクルマは、今までと何が違うのか。 山本CTOは、いまのクルマの進化を「ガラケーからスマホへの乗り換え」に例えた。

かつてのガラケーは、ボタンの役割が固定されているため、後から新しい機能追加はできなかった。 一方、スマホは画面が中心となり、アプリをアップデートするだけで新機能がどんどん増えて使いやすくなる。クルマもそれと全く同じだと言う。

物理ボタンだらけにすると「買った時が最新」でクルマは進化できなくなる。 だからこそEMTAは、ディスプレイでの操作を中心に設計した。通信機能を使い中身のソフトウェアをアップデートし、購入した後からでも「より使いやすい操作画面」に改善が加えられる。つまり「買った瞬間が一番古い」状態となり、乗っているうちにクルマがどんどん賢く成長していくのである。

物理ボタンを敢えて残し「日本人にしか分からない絶妙なサジ加減」を探り出す

ここからが、横浜の開発拠点で練り上げられる「日本市場への優しさ」です。

海外の最新EVの中には、本当にすべての操作を画面の中に押し込んでいるものもある。とは言え、いきなり「今日から全部スマホのように画面で操作してください」と言われたら、初めてEVに乗る人はパニックになりかねない。そこでEMTAは、ディスプレイでの操作を中心にしながらも、運転中に直感的に操作したい「本当に必要な物理ボタン(ハードスイッチ)」だけは、あえて厳選して残すと言う。

ベースは未来に向けて進化できる最新システム。だが、いざという時は今までと同じように手探りでポチッと押せる安心感がある。 最新技術をただ押し付けるのではなく、「無理して急に未来に合わせなくていい」と言ってくれるような日本人らしいバランス感覚こそが、日本人が日本人のために開発する最大の強みであり、「絶妙な匙加減」なのだ。

「中国の技術」を利用しながら「真の日本の自動車メーカー」を目指す

いま、日本の軽EV市場は一気に花開こうとしている。日産サクラやホンダN-ONEe、スズキe SKY、そして中国から上陸したBYDラッコなど、魅力的なモデルが目白押しだ。

巨大な自社内製(垂直統合)で挑んでくる海外メーカーに対し、EMTAは世界中から優れたテクノロジーを柔軟に組み上げる「水平分業」で挑むのだ。 ソフトウェアで進化するクルマ(SDV)の開発において、現在中国が世界をリードしているのは事実だ。

EMTAはその先行する技術やリソースを「使えるものは賢く使う」という。しかし「何をどう作り、日本ユーザーにどんな体験を届けるのか」を企画し、品質を担保するのは、横浜のR&Dセンターにいる日本を知り尽くした人たちの仕事だという。

これまでの慣習にとらわれず、使えるアセットを世界中から集め、横浜から新しい時代のクルマづくりに挑戦する。もっとワクワクする選択肢を日本のユーザーに届けたい。そんな熱い想いを胸に立ち上がった、日本発の新しい自動車メーカー「EMTA」。彼らが送り出す軽EVが、日本の日常をどのように変えるのかをこれからは注視したい。

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