EVのブレーキはガソリン車に比べて減りにくい
エンジンを搭載しないEV車は当然ながらエンジンオイル交換が不要で、定期的なメンテナンス代を節約することができるというのも密かなメリットとなっている。
そんなEVだが、エンジンオイル交換以外にも純然たる内燃機関車両に比べて消耗しにくい部分がある。それがブレーキである。

クルマの速度を落としたり、停止したりするときに使用するブレーキはクルマの構成部品のなかでも重要度の高い部分であり、ブレーキに問題があると重大な事故に直結しかねない部分であるため、メンテナンスをするときにも重視したいことは言うまでもない。
そのブレーキのなかでもブレーキパッドとブレーキローターは、摩擦によって運動エネルギーを熱エネルギーに交換することで減速させるため、どうしても摩耗してしまう部分となっている。
しかしEVでは、ブレーキペダルを踏んだときやアクセルを戻したとき、モーターの回生によって減速をし、電力を回収するという一石二鳥のシステムが搭載されているので、物理的なブレーキパッドやローターを使う機会がかなり少なくなっているのだ。

もちろん強いブレーキを踏んだ場合などより強い減速が必要なときには油圧ブレーキも作動するのだが、市街地走行程度であれば、運転スキルによるところもあるものの、ほとんど回生ブレーキで事足りてしまうほど。
そのため、新車購入から3年後の初回車検時などにブレーキパッド交換が必要になるクルマはほぼいないというレベルとなっているのである。
ただ、油圧ブレーキが作動しなすぎることで、ブレーキまわりにサビが発生し、ブレーキキャリパーの固着などのトラブルが発生する可能性もあるという点は留意しておきたいところ。

もともとブレーキローターのブレーキパッドが当たる部分は金属がむき出しとなっているため、少し乗らないでいるだけで表面がうっすらサビてしまう。
もちろん少しクルマを走らせて油圧ブレーキを作動させれば表面のサビは簡単に消えてしまうのだが、回生ブレーキのみで減速することが多いとこのサビが落ちず、サビがサビを呼んで最終的にはキャリパー内部にまでサビが浸食してしまうというワケなのだ。
とはいえ、そこまで神経質になる必要はないが、クルマに乗る機会が極端に少ないようなユーザーの場合はこういうトラブルを呼ぶ可能性もゼロではないので、たまには周囲の安全を確認したうえで強めのブレーキを踏んでみたりするのもいいかもしれない。




















