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ただバッテリーとモーターに置き換えただけのモデルと思うなよ! N-ONE:eはN-ONEとはデザインまでまったく違う「一車入魂」の力作だった


TEXT:山本晋也

似ているようでぜんぜん違うN-ONEとN-ONE e:

ホンダ初の軽乗用EVが、N-ONE e:だ。ガソリンモデルでもN-ONEが存在するので、その派生車ではあるのだが、細部を見るとかなり凝っていることがわかる。新しい乗り物として捉えると、楽しいかもしれない。

そんなN-ONE e:は、名前からもわかるようにN-ONEという既存のエンジン車をベースとしたEVである。少しばかり、N-ONEについて振り返ってみよう。

どこか懐かしい、クラシカルなルックスをもつN-ONEの誕生は2012年。ホンダ軽乗用車の原点といえる「N360」のスピリットを引き継ぐ、新しいニッポンのノリモノとして開発された。当初は、全高1600mmを超えるハイトワゴンだったが、マイナーチェンジにより全高1550mm以下となるローダウン仕様を追加したことで、「ハイトワゴンの広さ」と「機械式駐車場に対応するサイズ」を両立するという独自の価値を手に入れた。

そして、2020年のフルモデルチェンジでは多くのファンが驚いた。プラットフォームやパワートレインは最新世代にアップデートしながら、ボディ外観は従来どおりとしたのだ。灯火類やグリルなどの意匠は新しくなっているので、ビッグマイナーチェンジと感じるほどだが、メカニズム的にはれっきとしたフルモデルチェンジであった。それほど、N360の伝統を受け継いだN-ONEのスタイリングは変えがたい価値があるとホンダと、そのファンは認識していた。

しかしながら、N-ONE e:はエンジン車のN-ONEと異なるイメージのルックスとなっている。一見すると、グリルやヘッドライトなどを変えただけと思えるかもしれないが、じつは違う。AピラーからCピラーまで前後ドアのアウターパネルは変わっていないが、N-ONEが10年以上も守ってきたボディシルエットは変わっているのだ。

具体的に見ていこう。

まず目立つのは、グリルとヘッドライトの変更だろう。軽商用EVであるN-VAN e:と共通のEVアーキテクチャーを採用している関係から、N-ONE e:も充電リッドをフロントグリルに配置している。

グリルを独自デザインにすることは必須であり、それに合わせて灯火類やバンパーなども新デザインとなった。それでも「愛着フェイス」を目指したというデザイナーの意思は、Nの伝統を受け継いでいるといえるだろう。

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