EVヘッドライン
share:

あっという間に充電できるフォーミュラEのピットブースト! じつはバカッ速充電は市販車でも可能な時代になっていた


TEXT:山本晋也

日本と中国で進める次世代CHAdeMO は最大900kWを想定

フォーミュラEでは、2025年より「ピットブースト」なる要素が加わり、ピットストップ中に600kWの急速充電が行われている

 日本国内で普及しているCHAdeMO急速充電では最大150kW、テスラ・スーパーチャージャーでも最大250kWといった市販車向け急速充電の出力からすると、フォーミュラEのピットブーストが使う600kWという数字は”超・急速充電”と呼びたくなる。

当然、多くのEVユーザーは「このくらいの大出力で愛車を充電したら、どんなに便利になるだろう」と想像してしまうだろう。

机上の計算でいえば、150kWで30分かかる電力量を、600kWであれば7分半でバッテリーに送り込むことができるからだ。

しかしながら、それは夢物語ではない。じつは、フォーミュラEのピットブーストを超える大出力の急速充電規格は、すでにできあがっていたりする。

それが、日本の誇る急速充電規格CHAdeMOの第三世代となる『ChaoJi 』だ。

じつは現在のCHAdeMO(第二世代)でも、規格上は最大出力400kWが上限となっている。そして、第三世代CHAdeMOとして開発され、日中共通の急速充電規格となるChaoJiでは、最大900kW(1500V×600A)という超高出力が規格の上限となっているのだ。

現実的にいっても、最大500kW超の急速充電をChaoji は考慮している 。数字的にはフォーミュラEピットブーストと同等の急速充電を、誰もが利用できるための次世代規格といえる。

急速充電においてはバッテリーのみならず、充電ケーブルも発熱してしまう。その対策としてChaoJi ではケーブルやコネクタに液冷機能を備えることも規格として決めている。まさに超・急速充電のグローバルスタンダードとなり得る内容なのだ。

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
日本に何が起こった? BEVが売れない……ハズが2025年10月は電気自動車が売れまくっていた
エンジンサウンドが聞こえてシフトショックも感じられるEVが超進化! ヒョンデ「IONIQ 5 N」がマイナーチェンジ
60年もの不動車がバッテリー交換だけで走り出した! EVの長期保管はエンジン車よりも簡単!!
more
ニュース
老舗のヤナセがついに軽EVを売る! 「ヤナセEVスクエア」がBYDとディーラー契約し2026年夏横浜に店舗をオープン
日本にも来春やってくる韓国Kiaの商用EVバンが快挙達成! 「PV5」がアジアメーカー初の「インターナショナル・バン・オブ・ザ・イヤー」を満場一致で受賞
2025年度でもっとも優れた輸入車は日本で唯一の電動ミニバン! フォルクスワーゲンID.BUZZが「2025-2026日本カー・オブ・ザ・イヤー」で二冠に輝く
more
コラム
中国IT企業の技術で競争力マシマシ! トヨタのEVセダン「bZ7」の気になる中身
BEVの普及がいまひとつな日本を狙った巧妙な戦略! 日本のBEV市場でテスラが日産を脅かせるワケ
「EVは下取りが安い」は事実! 逆にいえば「上質な中古車」が安く買えるんじゃ……と思ったらそのとおりだった
more
インタビュー
「BMWの核はセダン」。「i5」での表現は、BEV世代のセダンの在り方を示している。
「i5」の造形を、BMWエクステリア・デザイン責任者がディテールから語る
BYDオートジャパン社長が考える日本進出戦略とは?[社長インタビュー:その 4]
more
試乗
【試乗】速さはスーパースポーツ並! AWD技術も完成の域! アウディS6スポーツバックe-tronに望むのは「感性に訴えかける走り」のみ
【試乗】いい意味で「EVを強調しない」乗り味! 本格4WDモデルも用意される期待のニューモデル「スズキeビターラ」に最速試乗
マイチェンで名前まで変わった「アウディQ8 e-tron」ってどんな車? [Q8 e-tron試乗記]
more
イベント
軽自動車市場参入を表明したBYDの軽EVはスライドドアのスーパーハイトワゴン!? 注目モデルが目白押しなジャパンモビリティショー2025のBYDブースは要注目
三菱自動車、東京オートサロンに2台のカスタムEVを展示
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択