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飛ぶだけではない“一芸”を……社会インフラ化するドローンが目白押しの展示会


TEXT:TET 編集部
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EVの媒体でなぜドローンか

本媒体は“EV”の専門媒体であるが、「EV=Electric Vehicle」の本来の意味に倣い、自動車を中心に電動化された様々な乗り物を取り上げている。

昨今、新たなモビリティとして注目を浴びているのが、「ドローン」と「空飛ぶクルマ」であろう。空飛ぶクルマは特に、2025年に開催される「大阪・関西万博」にて実用化が期待されており、自動車メーカーも投資を加速している。空飛ぶクルマという言葉に「空飛ぶデロリアン」を連想した人も多いのではないだろうか。心が沸いたあの映画の世界が目前に迫っているのだ。

去る6月25日~27日、幕張メッセ<千葉市美浜区>にて、国内最大のドローン展示会「Japan Drone 2023」と「次世代エアモビリティEXPO 2023」が開催された。ドローンは単なる「R/C」と思ったら大間違いである。空飛ぶクルマのベースはドローン技術にあると言えるし、何より配送業務や災害支援等に期待されている。ドローンと空飛ぶクルマを支えるのは電動技術だ。バッテリーや燃料電池を使用し、モーターを駆動するという機構はEVと同様。EVとは切っても切り離せない存在と言える。

今回は、この2つの展示会で見た最新のドローンと空飛ぶクルマを紹介する。現在のドローンは空を飛ぶのみならず、水中さえも泳ぐ。さらに用途は、筆者がする以上に多岐に渡っていた。

高所作業をサポート

西武建設では、“一芸”を加えたドローンを開発している。ホバリングしながら、高所のコンクリートに穴をあける機体で、「接触作業を目的としたソフトロボットハンド搭載ドローン」。

ドローンに人の手のロボットが付いたもので、建築研究所と東京理科大学と共同開発しているという。

足場を組むのが困難な高所作業に対応したドローンを開発する計画もあるという。危険な箇所の作業をサポートするのはドローンならではの特徴だが、ペイロード(搭載物重量)と滞空時間の課題があるという。

渋滞知らずで遅延なく医薬品を配達

伊藤忠商事は、茨城県つくば市にて実証実験中の、医薬品のドローン配送を実機とともに紹介していた。ドイツのウイングコプター製の機体を使用しており、ペイロードは4.5kgとなっている。

クルマを使用した輸送では、渋滞などで時間が読めなくなることもあるが、空輸ではその心配もなく輸送の安定化が図れるという。災害時に道路が分断された場合の輸送にも非常に効果があるだろう。

150kgの輸送に対応

輸送を目的とした大型のドローンとして、テクノシステムがペイロード150kgクラスの大型のものを展示していた。サレジオ高等専門学校と湘南工科大学と共同開発したものだ。

150kgと言うと、人間を2人以上も運べる計算になる。これだけの重量を運べれば空飛ぶクルマへの技術的な転用も難しくはないだろう。

通信系企業も熱視線

意外だったのが、通信インフラ企業の出展だ。NTTコミュニケーションズやDocomoビジネス・KDDIスマートドローン・ソフトバンクなどがブースを構えていた。

いずれも自動充電ポート付きのドローンを展示していた。主に山間部や島嶼部などの建設現場の巡視を行うものだという。電波塔の確認はもちろん、災害時の初動にも有効な手段だ。

特にKDDIスマートドローンは、空を飛ぶタイプと潜水タイプを合体したユニークなドローンを展示していた。水空両用とは世界初の仕様で、漁場や船底、ダムの水中点検用だという。

“リモート・ハイジャック”の脅威に備える

IoTのGMOインターネットグループは、人が乗れるドローンを展示していた。このドローンは単なるデモで、GMOはドローンのためのセキュリティ・ソフトを開発しているという。

ドローンもデジタル技術の塊なので、言うなれば“リモート・ハイジャック”の危険があるという。小型のドローンといえども、乗っ取られれば脅威になりうるし、人が乗っていたら重大な事件となる。ドローンというとハード面に目が行きがちだが、ソフト面の技術開発もあってこそ安全な運航ができるのだ。

得体の知れない不気味さを逆手に警備

セキュリティといえば、警備会社からの出展もあった。ALSOK(総合警備保障)やCSP(セントラル警備保障)は、ドローンにカメラを積んで警備にあたる機体を開発している。

地下駐車場や倉庫などには監視カメラが設置されているが、カメラよりもドローンを飛ばした方がより警備の質が上がり、犯罪等防犯抑止にもなるという。

“威圧”というと言葉は悪いが、ドローンのような得体の知れない無機物が飛んでくると確かに威圧感を覚える。犯罪に対しては有効な心理効果を与えられると思う。

以上、様々なドローンを紹介したが、まだまだ紹介仕切れないものがある。それらは後編にて紹介したい。

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