#ID.7
TEXT:岩尾 信哉
フォルクスワーゲン、電気自動車(EV)ID.7の上級モデル「GTX」をティザー公開、9月の独IAAモビリティで正式発表

フォルクスワーゲンのEV(電気自動車)ブランドであるIDシリーズでは、最新モデルとなる「ID.7」が、4月に開催された上海国際モーターショーにおいてワールドプレミアとして発表された、さらに5月上旬にフォルクスワーゲンは、IDシリーズの上級スポーツグレードである「GTX」を、アッパーミドルクラスのID.7に設定することをティザー公開して明らかにした。正式発表は来る9月に独ミュンヘンで開催される「IAAモビリティ2023」となる。 欧州での正式発表を控えるID.7 2022年6月にID.4/ID.5(ID.4のクーペSUV版)に設定された「GTX」グレードが、フォルクスワーゲンが“プレミアムリムジン”と表現するID.7にも設定されることとなった。詳細は明らかではないが、欧州での発表時には、ID.7の欧州仕様の基本スペックとともに公表されるはずだ。 ID.7の概要を確認しておくと、IDシリーズのトップモデルとなるID.7は約5mの全長を与えられ、フォルクスワーゲンの既存車種ではパサート・クラスとなるモデルである。一見すると“セダン”とも思える「ID.7」は、5ドアのボディに長く伸びたルーフなどエアロダイナミクスが煮詰められ、CD値は約0.23に抑えられている。 ID.7も他のIDモデルと同様に、フォルクスワーゲンのEV専用プラットフォームであるMEB(モジュラー・エレクトリック・ドライブ・マトリックス)を基本に、後輪を駆動する。 ID.7で注目すべきは、新設計の永久磁石式同期モーターを採用することだ。後軸用モーターは“APP550”と呼ばれ、技術面での新機軸が取り入れられている。 この新型モーターでは、巻き線の有効数を増加させ、断面の有効部を拡大したステーター(固定子)を採用。ローター(回転子)は、より高い負荷容量を持つ強力な永久磁石と高い負荷に耐えうるよう設計され、増加したトルクに対応したという。熱管理面でも、電動オイルポンプを省略するなどの効率化が図られた。 最高出力は210kW(286ps)、最大トルクは約550Nmを発生するとされ、ロングドライブを可能とするため、最大約200kWの充電施設に対応可能としつつ、WLTPモードで約700kmの一充電航続距離を実現したという。なお、車載バッテリーについては複数の仕様を用意するとしかコメントされていない。 インテリアではタッチ操作式の15インチ・ディスプレイを設定するなど、シンプルな仕立てとなっており、総じて快適性の確保と余裕のある長距離移動を実現したとされる。

TAG: #GTX #ID.7
TEXT:福田 雅敏、ABT werke
VW、新型EVセダン「ID.7」を4月17日に初公開……デイリーEVヘッドライン[2023.04.11]

新世代プラットフォーム「MEB」を使用 EVリムジンとしてのポジションを狙う 【THE 視点】フォルクスワーゲン(VW)は4月5日、新世代EV「IDシリーズ」のフラッグシップモデル「ID.7」を4月17日にワールドプレミアすると発表した。VWの新世代プラットフォーム「MEB」が用いられたシリーズ初のセダンモデルで、販売は欧州・中国・北米の予定。 実車は現在スペインの山岳道路で最終段階の開発テスト中という。搭載されるパワーユニットも「ID.7」用により強力な新しいものが用意されるとのこと。 航続距離は、バッテリー容量に応じて最大700km(WLTC)で、最高出力200kWの急速充電に対応する。この航続距離には、高効率の新パワートレインと優れた空力性能が貢献している。 高い走行性能を保持するとともにインテリアの快適性も追求したという。VWは、革新的なテクノロジーと高品質の外観を備えた「ID.7」で、アッパーミッドサイズクラスの長距離旅行用のEVリムジンとしての地位を明確に位置付けていく。 日本での販売はアナウンスされなかった「ID.7」であるが、航続距離700kmという数値に見られるように高性能さは容易に想像できる。日本には「ID.7」はもちろんEVセダン自体が少ないだけに、導入を希望するユーザーは多いのではないだろうか。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★MINI、「上海モーターショー2023」にEVを出展……「MINIクーパーSEコンバーチブル」は世界初、「MINIコンセプト・エースマン」は中国で初公開予定 <関連記事> ・MINI初のオープンEV「クーパーSEコンバーチブル」製品詳報[詳細はこちら<click>] ・純正ホイールに変化。MINI(ミニ)が電気自動車に採用したホイールはエコなだけでなく、スタイリッシュで空力にも配慮[詳細はこちら<click>] ・MINI Concept Aceman(コンセプト エースマン)が日本初上陸、3月5日まで一般公開も実施[詳細はこちら<click>] ・次期MINIクロスオーバーEV版の詳細が公開。航続距離450kmでツアラーとしてのポテンシャルも[詳細はこちら<click>] ★テスラ、中国で大型蓄電システム「メガパック」を生産へ……年間1万個製造、「カリフォルニアでの生産量を補う」とマスク氏 ★横浜ゴム、「アドバンV61」が「レクサスRZ」の純正タイヤに採用……EVに求められる高い静粛性と転がり抵抗の大幅低減などを両立[詳細はこちら<click>] ★裏面でも発電可能なソーラーパネルを備えたカーポートが発売……三谷産業/三共立山/三共アルミの3社協業、路面からの反射光でも発電 ★V2Hのニチコンとオリコが包括的業務提携……V2Hの普及やオリコの決済サービスの活用などについて協業 ★台湾ホンハイグループのフォックスコン、米オハイオ州で農業用EVトラクターを生産……米モナークトラクターと提携、予定通りにEVトラクター「MK-V」シリーズの生産を開始 ★テスラ、2023年第1四半期は44万808台を生産……納入は42万2,875台

TAG: #ID.7 #THE視点 #ニューモデル
TEXT:TET編集部
デイリーEVヘッドライン[2023.01.05]

  VW、新型セダン「ID.7」のプロトタイプを「CES 2023」で公開 【THE 視点】フォルクスワーゲンは新型EVセダン「ID.7」のプロトタイプを発表した。実車は1月5日、米国ラスベガスで開催する「CES 2023」で初公開される予定。  「ID.7」は、「ID.4」などと共通する「MEBプラットフォーム」初のEVセダンモデルで、2026年までに発売予定の10車種のニューモデルのひとつだという。  バッテリー容量は不明だが、「ID.AERO」と呼ばれる空力性能に優れたボディにより、最大約700km(WLTPモード)の航続距離を持つ。  室内では、ユーザーエクスペリエンスを向上させた多くの革新的装備が搭載されるという。15インチの新しいディスプレイ、拡張現実ヘッドアップディスプレイ、インフォテインメントシステムと一体設計された空調コントロール、照光式タッチスライダーなどを採用するとしている。  「ID.4」が発売されたばかりの日本だが、ID.シリーズ全体では既に世界で50万台が納車されているという。「ID.7」も日本への導入が待ち遠しい一台だ。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★ソニー・ホンダモビリティ、初のEV「アフィーラ」プロトタイプをCES2023で公開……2025年前半に先行受注開始[詳細はこちら<click>] ★ボルボ、「EX90」をCES2023で初公開……7人乗りのSUV、グーグル内蔵のインフォテインメントシステムを搭載[詳細はこちら<click>] ★豊田自動織機、トヨタ「RAV4 PHEV」ベースのカスタマイズモデル3台を「東京オートサロン2023」に展示……「アドベンチャー」「オフロード」「スポーティ」がコンセプト ・ヒョンデ、自動運転のロボタクシーがラスベガスを走るイメージ映像を公開……「アイオニック5」がベース ・「ADAC オペル e-ラリーカップ 2023」の最終戦がWRCと併催決定……「コルサ eラリー」によるワンメイクラリー ・エヴァラティ、ポルシェ「911」(964型)を純EV化……507psのモーターを搭載、既存のエンジン車を換装 ・フィアット、メタバースストアを本国で開設……「500e」も購入可能 ・ボッシュ、電動パワートレインの「イーアクスル」をCES2023に出展……メインとしてもサブとしても使用可能な高効率機 ・メルセデス・ベンツ、工場の設計や計画に「エヌビディア」の仮想空間プラットフォーム「オムニバース」を採用……AIによる生産技術を共同開発 ・エヌビディア、台湾の「フォックスコン」とパートナーシップ締結……自動運転に対応するECUなどを提供

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