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欧州メーカーはなぜ電気自動車に走ったのか?:知って役立つEV知識・基礎の基礎/御堀 直嗣 第14回

EVの知識を、最新情報から「いまさらこんなこと聞いていいの?」というベーシックな疑問まで、ベテラン・ジャーナリストが答えていく連載。今回は欧州メーカーの特集です。 日本市場参入が遅かった欧州製EV 日本市場では、欧州からの電気自動車(EV)攻勢が活発に見える。ドイツの「BMW i3」が発売されたのは2013年秋で、日本市場へは2014年春に導入された。 日本の自動車メーカーがEVを市販したのは、2009年の「三菱i-MiEV」の法人向けリースが最初で、翌2010年には「i-MiEV」も一般消費者への販売を開始し、同年に「日産リーフ」が発売された。「i3」の発売は、それより数年後になってからのことだ。 ほかに、フォルクスワーゲン(VW)は、「up!」と「ゴルフ」のエンジン車をEVに改造した「e-up!」と「e-ゴルフ」を2015年から日本で発売すると2014年に発表した。だが、急速充電システムのCHAdeMOとの整合性をとることができず、断念している。その後、VWは「e-ゴルフ」を2017年秋に販売を開始した。EV専用車種となる「ID.4」を日本に導入したのは、2022年のことだ。フランスのプジョーが、「e-208」を日本で発売したのは2020年である。 以上のように、欧州全体としては、EVへの関心が高まってきたのは比較的最近のことといえる。 くじかれたディーゼル重視路線 欧州は、クルマの環境対策として、自動車メーカーごとの二酸化炭素(CO2)排出量規制を中心に動いてきた。そして2021年から、1km走行当たりの排出量を企業平均で95gとする対処方法を考えてきた。EU規制は、販売する車種ごとのCO2排出量を問うのではなく、販売するすべての車種の平均値で95gを下回らなければならないという厳しさだ。 対策の基本となったのは、ディーゼルターボ・エンジンを使った排気量の削減と、出力の低下を補う過給器との組み合わせを主体としつつ、ハイブリッドによるさらなる燃費の向上である。 既存のディーゼルターボ・エンジンをできるだけ活用しようとする考えは、欧州メーカーが補機用バッテリーの電圧を世界的な12ボルトから、36ボルトや48ボルトに変更することによるマイルドハイブリッド化に注目してきた様子からもうかがえる。 ところが、2015年にVWが米国市場でディーゼル車の排出ガス規制を偽装していたことが明らかにされた。公的機関での測定では規制値を満たすものの、実走行で急加速などした際に基準を上回る有害物質が排出され、それによって力強い加速を得られるようにした制御が発覚したのである。その影響は、VW車だけでなく、アウディなどVWグループ内に広く影響を及ぼした。

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上限85万円の補助金を受けられる電気自動車はどのモデル?:知って役立つEV知識・基礎の基礎/御堀 直嗣 第13回

型式指定が関わる国のEV補助金 電気自動車(EV)の新車を購入する際に適用される補助金は、今年、令和5年度4月1日以降の支給金額が確定している。一般社団法人次世代自動車振興センターによって、車種ごとの補助金額が公開されている。 現在の補助金支給額は上限が85万円となっており、各車種の支給金額の判定には条件が設けられている。 ひとつは、型式指定された車種であるかどうか。もうひとつは、給電機能を持つかどうかである。 型式指定について、日本では、新車を販売するに際し、あらかじめ保安基準に適合していることを国土交通省へ申請し、審査を受ける必要がある。そのうえで、新車登録の際に現物のクルマを1台ずつ検査しなくても同一の品質を備えていると認めることを、型式指定制度という。型式指定された新車を販売し、登録する際に、書類上の手続きで済ませることができる。大量生産されるクルマが対象だ。さらに、新型届け出制度と呼ばれる仕組みがあり、これは仕様が多様な大型トラックやバスなどに適用される。 そして前者の型式指定制度を受けたEVが補助金対象になる。 給電機能とは、ヴィークル・トゥ・ホーム(VtoH、以下V2H)によるEVから自宅への給電機能を備えているかどうか。あるいは、100Vのコンセントを車内に設置してあり、車外の家電製品などへ電気を供給できるようになっていれば、こちらも対象になる。 上記2つの条件の如何によって、補助金額に差が出ている。 V2Hの有無が生み出した補助金の差 日本車は、型式指定を受けて国内で販売されるし、CHAdeMOによる充電を前提として、車両側にV2H機能を持たせている場合が多いため、補助金額は登録車の場合85万円の最高額が設定されている例が多い。 一方、輸入車の場合は、そもそもV2Hへの対応をしていないEVが多く、たとえば2200万円以上となる「ポルシェ・タイカン」の「ターボS」でも42.6万円の支給額だ。一方、1000万円を超えるメルセデス・ベンツの「EQS」や「EQE」もV2Hに対応しているので、68万円の支給額となっている。高額車両についてはV2Hあり:68万円、V2Hなし:52万円となる。ちなみに、V2Hを当初より設定しながら、これまで65万円の支給額だった中国製の「BYDアット3」は、型式認定を受けたことによって上限の85万円の支給対象になった。 軽自動車のEVについて、「日産サクラ」と「三菱eKクロスEV」は、55万円の支給額である。軽商用バンの「三菱ミニキャブミーブ」は、41~49万円だ。 欧米市場では、充電方式について欧州のCCS(コンバインド・チャージング・システム)の普及や、米国のテスラ方式へのGMやフォードの追従といった情報が流れている。それらの充電方式ではV2Hへの対応が進んでおらず、単にEVへの充電効率だけを追求する欧米の姿勢は、今後いずれかの段階で見直しが行われるかもしれない。ちなみに中国は、CHAdeMOを基にしたGB/T方式を採っている。 充電方式の違いに話がそれたが…、日本のEV補助金制度は、EVを地域の蓄電池として、統合的な電力運用や災害対応などへも役立てていきたいという広範な視点に立った普及制度にもなっていることを知っていて欲しい。

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EVの価格が下がり続ける理由は、バッテリーにあり!:知って役立つEV知識・基礎の基礎/御堀 直嗣 第12回

電気自動車(EV)の技術について、いまさら聞きにくい基本的なことから詳しく丁寧に説明していく本コラム。今回は高いと言われるEVの新車価格について、その理由を解説する。 半分になった軽自動車EVの新車価格 電気自動車(EV)の新車価格は、エンジン車に比べれば、なお高い傾向にある。それでも、次第に下がりはじめているのも事実だ。 2009年に量産市販EVとして初めて売り出された三菱「i-MiEV」は、消費税5%込みで当時459.9万円だった。昨年発売された三菱「eKクロスEV」は、消費税10%込みで239.8~293.26万円である。消費税額をそれぞれ引いた車両本体価格で比較すると約46%の値下がりで、13年で軽EVの値段が半額近くになったことになる。 2010年に発売された初代日産「リーフ」は、当時376.425~406.035万円だった。現在の2代目リーフは408.1~444.84万円で、ニスモやオーテックの仕様になるとさらに高額になる。初代リーフ時代の消費税は5%で、現在は10%なので、消費税額を引いた車両本体価格で比較すると、廉価車種のX同士で28万円ほど現行リーフが割高な計算になる。 ただし、初代リーフの前期型は、リチウムイオン・バッテリー(以下、LiB)搭載容量が24kWhであるのに対し、現行リーフは40kWhなので1.6倍になり、これによって一充電走行距離が初代リーフ時代のJC08モード比較で2倍に伸びている。車載バッテリー容量の増加だけでなく、LiB自体も、正極(+)材料が、初代はマンガン酸リチウムであったが、現行車は三元系と呼ばれる、コバルト/ニッケル/マンガンの元素を組み合わせた高性能仕様となっている。このことが車載バッテリーの容量増大だけでなく、一充電走行距離を2倍に伸ばした背景になる。 バッテリーの進化については、三菱の「i-MiEV」と「eKクロスEV」の例でも同様で、バッテリーの正極材料がいまは新しくなっている。 リチウムイオン・バッテリーをいかに安く入手するか EVの新車価格は、製造原価の多くを占めるLiBに左右されるといわれている。車両原価の約20%がバッテリー代だとの話もあり、駆動用のバッテリーをいかに安く調達できるかによって、EV価格は左右される傾向が強い。 まず思い浮かぶのは、安い材料を電極に使うバッテリー材料の開拓だ。そのひとつが、三元系と呼ばれるバッテリー素材の燐酸鉄への切り替えや、ほかにナトリウムイオン・バッテリーの模索という将来構想もある。 もうひとつは、eKクロスEVがi-MiEVより大幅に安くなった背景に、三元系のLiBを使いながら、リーフと同じバッテリーを流用しているので、日産「サクラ」を含めた大量生産の効果も効いてくることがある。世界的に“ギガファクトリー”と呼ばれ、LiBを大量生産する工場建設が進んでいるのも、原価が高いとされるLiBをいかに安く手に入れるかという戦略における投資だ。LiB自体の原価も、高価な材料を使いながら量産効果などもあって、2010年からの6年間で一気に1/4に下がったとの報告も出ている。 加えて、生産工場が世界的に広がることにより、製造されたバッテリーの輸送費を抑えられるようになったことも理由のひとつといえるのではないか。 2021年に、米国テスラが「モデル3」の価格を廉価車種で約82万円安くし、500万円を切る429万円になって、日本での販売台数を急速に増やしたことがある。値下げの理由は、中国の上海にギガファクトリーが完成し、そこから日本へ完成車両を輸出したため、米国からの輸出に比べ輸送費が大幅に減ったと説明している。逆に、中国から遠い米国に出荷されたモデル3は、値上がりになったという話だ。

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開発競争が激烈! 電気自動車用リチウムイオン・バッテリー:知って役立つEV知識・基礎の基礎/御堀 直嗣 第11回

進化を続けるリチウムイオン・バッテリー 電気自動車(EV)の技術について、いまさら聞きにくい基本的なことから詳しく丁寧に説明していく本コラム。今回はリチウムイオン・バッテリーを題材とする。 電気自動車への懸念として、いまだにバッテリー火災などの不安を訴える声がある。一方で、ガソリンエンジン車も、故障や事故などで燃えるということは起きており、いずれにしても危険性への正しい理解が必要だ。 多くのEVの動力源であるリチウムイオン・バッテリーの正極(+)材料は活物質と呼ばれ、量産化でまず使われたのは、コバルト酸リチウムだ。その結晶構造は層状になっており、リチウムイオンを多く含むことができる。つまり充電容量が大きいということだ。 しかしながら弱点もある。充電の際にはリチウムイオンが負極(-)へ移動するので、コバルト酸リチウムの結晶構造からリチウムイオンが抜けていく。ここで、過充電してしまうと、コバルト酸リチウムの結晶からリチウムイオンがすべて抜け出てしまうので、結晶構造が崩れやすくなる。これによって短絡(ショート)が起き、発熱や発火が起きてしまうのだ。それが、携帯電話やパーソナルコンピューターの火災事故などにつながった。 そこで、過充電にならないよう充電することが求められ、たとえば100%まで充電しないようにするとか、充電器に過充電を予防する制御を織り込むなどによって、安全を保とうとしてきた。しかし、満充電にしてこそ、その電気機器の性能を長時間、存分に使えるのであって、少なめの充電に抑えては、使い勝手を悪くする。そこは電気自動車(EV)でも同様で、一充電走行距離が短くなってしまう。 そこで、「三菱i-MiEV」や初代「日産リーフ」は、正極(+)にマンガン酸リチウムを用いた。この結晶構造は“スピネル”と呼ばれ、マンガンの結晶構造に崩れにくい柱が備わっている。その安全性については、本コラム第3回で説明した。 かつて、EVの走行距離に不満が指摘された背景に、より安全を重視したリチウムイオン・バッテリー電極の採用があったのだ。 安全を保ちながら、より長い一充電走行距離の実現のため現在使われているのが、三元系と呼ばれる正極(+)材料だ。“三元”とは3つの元素を指す。コバルト、ニッケル、マンガンの3種の元素を組み合わせている。コバルトはリチウムイオンを多く含み、ニッケルはエネルギー密度が高く、マンガンはスピネル構造によって安全性が高い。それぞれの元素の特徴を活かし、より高性能でありながら安全性を確保したリチウムイオン・バッテリーができあがった。 中国産リン酸鉄リチウムイオンの登場 しかし、コバルトは資源量に限りがあり、ニッケルも材料費が高騰しはじめている。資源をより安定的に、かつ安価な素材で電極を構成することがEV普及の鍵となりはじめた。 そこに登場したのが、リン酸鉄リチウムを正極(+)に用いるリチウムイオン・バッテリーだ。オリビン構造と呼ばれる強固な結晶構造を持ち、常温で塑性変形しにくく、熱安定性も高いため、安全性に優れるとされている。一方、三元系に比べ1セル(バッテリーの最小単位)の電圧がやや低く、充電容量が少ないともいわれる。 中国のBYDは、“ブレードバッテリー”と呼ぶ長細い電極形状で、容量の確保に一手を打った。小分けされたバッテリーを何個も組み合わせるよりも、電極を細長くし面積を稼いだバッテリーのほうが1枚の電極面積を大きく取れる。一方で組み合わせによって生じるセル間の配線を減らすことができる。このため、バッテリーケース内の空間を有効活用することで容量不足を補える。 米国のテスラも、「モデル3」の量販にあわせるようにリン酸鉄のリチウムイオン・バッテリーの採用に踏み切り、こちらはCATL(中国)の箱型バッテリーを、モジュールに組むことなしにセルを並べることで、車載量を稼いでいるのではないかとみられる。 いずれに場合も実用上の難点はとくにみられていない。リン酸鉄の正極は素材の希少性に左右されにくく、毒性もないなどの特徴があるが、バッテリー製造に手間がかかるともいわれる。

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知って役立つEV知識・基礎の基礎/御堀 直嗣 第10回:自由自在な電気自動車の駆動方式

歴史が語る駆動方式の変遷 駆動方式について、永年にわたり後輪で駆動し、前輪で操舵する方式が、素直だとの認識が広まっている。たとえば、馬車の時代の馬は、駈足(かけあし)をする際に後ろ脚から走り出す。 後輪駆動(RWD)は、世界初のガソリン車であるカール・ベンツの「パテント・モトール・ヴァーゲン」がそうだった。ただしそれは馬車のようなフレームの後ろ側にエンジンを搭載し、ベルト駆動で後輪を回す仕組みだった。ミッドシップ的でもあり、リアエンジン・リアドライブ(RR)の形態ともいえる。今日のフロントエンジン・リアドライブ(FR)に通じるRWDは、フランスのパナール・エ・ルバッソールによってもたらされ、ドイツのダイムラーのメルセデスが、この手法を世界的に広めた。 前輪駆動(FWD)の歴史は実は古く、18世紀に蒸気機関で走るフランスのキュニョーという大砲を車載した車両があった。エンジン車のFWD誕生について乗用車として有名なのは、フランスのシトロエンの「トラクシオン・アヴァン」ではないか。のちに英国で生まれたミニもFWDの代表的車種であり、ドイツ車ではフォルクスワーゲンの初代「ゴルフ」が誕生すると、FWDの象徴的存在となった。FWDの価値は、駆動系の機器や装置を車体の前寄りに集中させ、後ろの空間を客室や荷室に有効に利用できるところにある。 四輪駆動(4WD)は、1903年にオランダのスパイカーによって世に出された。これはレーシングカーだったが、実用的な4WDとしては、ゴットリープ・ダイムラーの息子のパウル・ダイムラーが軍用車に適用した。米国でも、第一次世界大戦には4WDのトラックが活躍するなど、悪路走破の威力が4WDには求められた。そして「ジープ」が名を馳せる。舗装路での有用性は、日本のスバルやドイツのアウディによって示され、今日に至る。 電気自動車(EV)も、駆動方式による走りの得手不得手は基本的に同様ではある。そのうえで、エンジン車で4WDとなると燃費の悪化はやむを得ないが、EVではエンジン車の4WDで不可欠なトランスファーやセンターディファレンシャルといった装置を省けるので、それらに使われる歯車がなくなり摩擦損失がない。このため、モーター追加による重量増はあるが、電力消費にそれほど大きな差が出ず、目的に応じて駆動方式を選びやすくなる。 駆動方式を自由に選べるEV EVのプラットフォームを改めて見てみると、床下のほぼ一面にバッテリーが搭載され、その前後に、駆動用のモーターと制御機器、充電器などが配置されている。エンジン車と大きく異なるのは、バッテリーからの電気を配線でつなげば、モーター駆動では、エンジン車のようなプロペラシャフトや前後へトルクを分配するトランスファーといった伝達系部品を省略できる。変速機も不要だ。したがって、どの駆動方式も比較的簡単に設定できることになる。 EV専用車として開発された米国テスラは、RWDと4WD(AWD:オール・ホイール・ドライブと表現されることもある)の車種構成で売り出された。 日本の三菱「i-MiEV」はRWDだが、日産「リーフ」はFWDでの発売となった。「i-MiEV」は、リアエンジン車の「i(アイ)」が先に発売され、そのコンバートEVであったため、自動的にRWDを採用した。リーフはEV専用とはいえ、エンジン車の小型車を基にした開発によってFWDとなった。 ドイツのBMW i3は、EV専用車としてRWDで登場した。フォルクスワーゲンの「ゴルフe」は、エンジン車からのコンバートだったのでFWDだが、EV専用車のID.4はRWDと4WDである。 生産するうえで部品点数が少なくなるEVは、プラットフォームにバッテリーを搭載したあとは、基本的に前後の空間にモーターを設置するだけなので、製造工程を簡素化できるだろう。

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知って役立つEV知識・基礎の基礎/御堀 直嗣 第9回:電気自動車がもたらすデザインの進化

EVでも生き残るラジエターグリル いうまでもなく自動車において、スタイリングなどのデザインは商品性として重要な要素に違いない。電気自動車(EV)の造形として象徴的なのが、米国のテスラだろう。同社は、EVしか開発・製造・販売していない。従来のクルマの形にとらわれることなく、新車を創造することができる。 クルマの姿形は、機能を覆う皮膚のように、その造形が発展してきた。エンジン車は、ガソリンを燃焼することで高温になるエンジンを冷やすため、ラジエターが不可欠だ。冷却を効率的に行うため、車体の先端にラジエターグリルが設けられている。ドイツのBMWは、“キドニーグリル”と呼んで、同社のクルマの外観的特徴としてラジエターグリルを位置づけている。その昔、空冷エンジンを使ったフォルクスワーゲンの「タイプ1」(通称“ビートル”)は、ラジエターを必要としなかった。そこでエンジン車にもかかわらず、グリルレスであることが外観の特徴になった。同様に、当初はビートルの部品を流用したスポーツカーのポルシェもグリルレスで、現在は水冷エンジンを使うが、グリルレス的な表現を継承している。 クルマの外観は、中身の機能によって影響を受ける。EVになれば、モーターやバッテリーがある程度の熱を持つが、エンジンほど高温ではないので、大きなラジエターは必要ない。テスラのようなグリルレスの顔つきは、機能を形で表現したひとつの姿といえる。 一方、永年にわたりエンジン車を販売してきた自動車メーカーは、キドニーグリルを特徴としてきたBMWのように、EV専用車種でもその造形を外観の特徴としていまは残している。メルセデス・ベンツの「EQS」や「EQE」、アウディの「e-tron」などもEV専用車種だが、メルセデスではマスコットの“スリーポインテッド・スター”を配したグリルや、近年のアウディを象徴してきた“シングルフレームグリル”は残したままだ。ただし、ラジエターグリルのように空気が通り抜ける機能はなく、蓋をしたようなつくりだ。 クルマの顔つきは、各社の象徴である。簡単に変更できないかもしれない。だが、この先ある時点で、EV時代にふさわしい顔つきがもっと広がっていくのではないか。テスラは、グリルレスとはいえ光の陰影を活かした顔つきを生み出した。 オーバーハングの短さはEVの特徴 EVらしさの表現は、ラジエターの有無などによる顔つきに留まらない。 背景にあるのは、機能をもたらす部品である。床下一面に駆動用バッテリーを敷き詰めるEVは、駆動系や充電系の機器をその前後に配置する。ここから、ホイールベースが長く、前後のオーバーハングは短い姿になる傾向にある。 英国ジャガーの初のEVである「I-ペイス」は、エンジン車のSUVと同様の姿に一見思えるが、オーバーハングがかなり短い。ラジエターが不要なだけでなく、駆動用モーターがエンジンに比べ小さいためにショートノーズだ。広々として見える客室の前方に鼻さきが少し出っ張るといった、独特の姿になっている。そうしたわずかな違いで、エンジン車と並べてみたときの存在感はずいぶん違う。 メルセデス・ベンツ「EQS」や「EQE」も、客室部分が長く見え、前後のオーバーハングは短い。車体全長はエンジン車の「Sクラス」とあまり変わらないが、長いホイールベースと短いオーバーハングによって、独特な存在感を備えている。 テスラの各車種が路上で目立つのも、グリルレスな顔つきだけでなく、短いオーバーハングやロングホイールベースが、個性を引き立たせているだろう。駆け抜けていくテスラは、一目でほかと違うことを意識させ、目を引く。

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知って役立つEV知識・基礎の基礎/御堀 直嗣 第8回:電気自動車の中身と型式のバリエーション

バッテリーEVと燃料電池車 電気自動車は、永年「EV」と呼ばれてきた。しかし近年になって「BEV」との言い方が広がってきている。EVはエレクトリック・ヴィークルのアルファベット表記で、意味はまさしく電気自動車だ。BEVはバッテリー・エレクトリック・ヴィークルのアルファベット表記であり、電気自動車が車載のバッテリーでモーターを駆動していることを、改めて明確にした言い回しだ。 背景にあるのは、1990年代から燃料電池車が登場し、2015年にはトヨタから、翌年にはホンダから発売されるようになり、欧州ではメルセデス・ベンツが発売したことがある。韓国のヒョンデも販売しており、国内市場にNEXO(ネッソ)が導入されている。 燃料電池車は、FCV(フューエル・セル・ヴィークル)とアルファベット表記されるほか、FCEV(フューエル・セル・エレクトリック・ヴィークル)と表記される場合があり、この場合は燃料電池電気自動車の意味になる。 すなわち、EVという表記の付く車種が、バッテリーを車載する形態と、燃料電池を車載する形態の2通りとなって、どちらを指しているかをより明確にするため、これまでのEVをBEVといい、FCVやFCEVと区別する状況になっている。 BEVは、言葉通り車載のバッテリーにあらかじめ充電しておき、その電力でモーターを駆動して走る。その誕生は、19世紀末のガソリンエンジン車登場前といわれ、EVといえばBEVであることが当然とされてきた。 ちなみに、オーストリア・ハンガリー帝国生まれのフェルディナント・ポルシェ博士が最初に自分で設計したのは、1900年のローナー・ポルシェというEVだった。世界で最初に時速100kmを達成したのは、ベルギーのカミーユ・ジェナッツィが製作したラ・ジャメ・コンタントというEVで、1899年に記録している。EVは、エンジン車より先に高性能化の道を拓いた。 2009年の三菱i-MiEV発売以降、日産リーフや、BMW i3など、比較的小型のEVが発売されたが、今日ではメルセデス・ベンツEQSのような最上級高級車や、テスラ・モデルXやY、ジャガーI-PACE、BMW iXなどSUV(スポーツ多目的車)も加わり、BEVの選択肢は広がりつつある。 水素を利用するFCEV FCEVで電力をモーターへ供給するのは燃料電池だ。この装置に水素と酸素を注入することで発電し、その電力でモーターを駆動して走る。あらかじめ充電する手間がない。ただし、ガソリンを給油するように、水素タンクに高圧水素ガスを充填する必要がある。水素ステーションへ出向き、高圧水素ガスを充填する手間は、ガソリン給油と同様の行動になる。 ちなみにFCEVも、ある程度の容量のバッテリーを車載している例が多い。理由は、燃料電池から供給される電力を一時的に貯めておくバッファー機能とともに、急加速などの際に、燃料電池での発電だけでは電力が不足する場面があるかもしれず、それを補うため、バッテリーに充電した電力を活用する。充電は走行中に減速するときの回生によるため、BEVのように駐車中にあらかじめ充電する必要はない。 以上のように、モーター駆動で走行するところは同じだが、モーターに供給する電力をどう確保するかで、BEVとFCEVは異なる。 FCEVは2015年にトヨタ・ミライが発売され、現在はその2代目へモデルチェンジしている。ホンダ・クラリティ・フューエルセルは2016年に発売されたが、2021年に販売を終えた。韓国のヒョンデNEXO(ネッソ)は、2018年に韓国で発売された。

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知って役立つEV知識・基礎の基礎/御堀 直嗣 第7回:電気自動車を支える基本骨格

ボディ構造の変遷 現代のクルマの車体は、そのほとんどがモノコック構造を採用する。 モノコック構造とは、箱の形をした一体構造で、1枚の板や紙だけでは薄く弱くても、箱にすることでしっかりしたつくりになることから生まれた。クルマの車体も、箱状に組み立てることで全体をしっかりした強さにできる。 それが当たり前の現代だが、かつてはフレームと呼ぶ梯子状の土台構造があり、その上に客室などの車体を載せる手法でクルマはつくられていた。フレームには、エンジンを載せ、サスペンションなどを取り付け、クルマにかかるさまざまな力を受け止めていた。上屋となる客室や荷室などは、自由に形を設計できる。 エンジン自動車が誕生して以後、当時はコーチビルダーと呼ばれる職種があり、その職人たちはフレームに載せる客室を専門で製造していた。元の発想は、馬車の時代に遡る。 クルマの走行性能が馬車を超えて高まっていくと、それにあわせて頑丈なフレーム構造を採る必要が出てきた。だが単に頑丈につくったのではフレームが重くなる。そこで、頑丈さと軽さを両立したモノコック構造が生まれた。 モノコック構造でも、エンジンを載せたりサスペンションを取り付けたりと、さまざまな力がかかる床部分は、より頑丈にする必要がある。そこでモノコック構造とはいえ、基礎となる土台部分を頑丈にしたプラットフォームという考えが広がる。 プラットフォームには、構造をみるとあたかもかつてのフレームのように補強が入っている。補強があることでさまざまな入力に耐え、客室と一体となったモノコック構造全体の剛性も高め、同時に衝突した際の衝撃吸収や客室保護など総合的な性能も得られるようになる。 コンバートEVという考え方 プラットフォームは、日本語では車台といわれる。クルマの土台というわけだ。これまではエンジン車に最適なプラットフォーム設計がなされ、進化してきた。ところが電気自動車(EV)になると、車載する部品の形や大きさ、重さなどが変わってくる。エンジン車用のままでは不都合が出るようになった。 それでもエンジン車からEVへの転換が進む過渡期には、両方に使えるプラットフォームで生産効率を高めようとした。 EVといってもどれもが一様ではなく、エンジン車を改造した“コンバートEV”という考え方がある。 たとえば日本EVクラブは、創立した1990年代前半にまだ市販EVがなかったので、エンジン車を改造してEVをつくった。エンジン車からエンジンや燃料タンクを降ろし、排気管を外し、それらに替えて、モーターを積み、バッテリーや電気制御機器を車載する。こうすることで、EVはできあがる。 自動車メーカーも、同じように当初は量産車ベースのコンバートEVを立ち上げることが多かった。そのほうが、エンジン車もEVも両方売ることができるからだ。生産工場では混流製造ラインを工夫し、どちらの車種でも生産できるようにした。しかしそれは、EVをつくるうえで必ずしも合理的ではない。 ホンダはかつて、EVと燃料電池車(FCEV)とプラグインハイブリッド車(PHEV)の3車種を、ひとつの車体でまかなおうと「クラリティ」というクルマを開発した。ひとつの設計による車体で、3車種を製造できれば合理的だと考えたのだ。しかし、出来上がった3車種をみると、いずれも無駄がみられた。EVではエンジンルームに隙間が多く、FCEVでは水素タンクを車載するため荷室が狭くなり、PHEVはもっとも車載部品点数が多いので、うまく収まった様子だった。3車種に適合できる車体を設計したが、部品点数の多いPHEVを優先せざるをえなかったようだ。 この試行錯誤で、専用設計の重要さをホンダは確認したのだろう。そして、ホンダ-eという専用設計のEVを市販した。 それでもなお、EV専用車とコンバートEVは混在する。EVの選択肢が豊富な日産を例にすれば、EV専用はリーフとアリアで、広義のコンバートEVは軽自動車のサクラだ。そのサクラも、エンジン車のデイズやルークスを開発する初期段階から、将来発売を目指したサクラを想定しての設計だったという。

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TEXT:御堀 直嗣
知って役立つEV知識・基礎の基礎/御堀 直嗣 第6回:充電あっての電気自動車

普通充電と急速充電の違い 電気自動車(EV)について最大の懸念が、充電だろう。そこから一充電走行距離が多い少ないといった議論が盛んになる。 しかし、充電の本質を理解すれば、たいした懸念材料ではない。そもそも、充電に対する理解不足が世界的な混乱をもたらしている。 EVの充電には、普通充電と急速充電がある。 普通充電とは、100ボルトまたは200ボルト(V)の電圧で、時間をかけて駆動用バッテリー(現状ではリチウムイオン・バッテリーが主流)に充電する方法だ。コンセントなどから交流の電気を流し、車載の充電器で直流に変換してリチウムイオン・バッテリー(以下、LIB)に充電する。普通充電ではバッテリーの劣化も抑えられる。 急速充電は500~800Vの高電圧で一気に電気を流し、短時間にLIBに充電する方法である。急速充電器で交流から直流へあらかじめ変換しておき、EVのLIBへ直流電気で充電する。リチウムイオンに限らずバッテリーの電気は直流なので、一気に充電することができる。ただし、大電流を流すために安全の上で満充電にはしにくく、またLIBを劣化させやすくもある。 基礎充電あっての電気自動車 充電方式に普通充電と急速充電の2通りがある以外に、充電という行為そのものにも種類がある。ひとつが基礎充電だ。ほかには目的地充電と経路充電がある。 基礎充電では、自宅や事務所などで寝ていたり仕事をしていたりする間に、普通充電で時間をかけてじっくり充電して、満充電にする。これこそがEVの充電の基本だ。これなくして、EVを使いこなすことはできない。 また、基礎充電を行うことで、EVへの充電によって電力が逼迫するという問題を起こさずに済む。自宅で夜間に基礎充電すれば、そもそも電力使用量が減る時間帯なので、系統電力の逼迫など起こるはずもない。電力使用量が増える日中に急速充電で間に合わせようとするから電力逼迫が懸念され、世の中すべてがEVになったら原子力発電所を10基増設しなければならないといった勘違いが生じる。夜間に基礎充電すれば、電力会社に喜ばれこそすれ、困らせることはない。 ところが、国内ではマンションなど集合住宅の駐車場に、基礎充電用の200Vコンセントを設置できない状況が、初代リーフの発売により量産EVが実現してから13年も解決されずにきた。人々のEVへの理解不足によるかもしれないが、そのために、やむを得ず急速充電を増やさなければならない事態に陥ったのである。 自宅での基礎充電と外出先での目的地充電 基礎充電の次に普及しなければならないのが、普通充電による目的地充電だ。 目的地充電とは、宿泊施設や仕事場、食事処、買い物をする店など、出掛けた先の駐車場で充電することをいう。宿泊施設であれば、家と同じように寝ている間に普通充電で満充電にできる。仕事先であれば、仕事をしている間に満充電にできる。ただしこの場合は日中になってしまうが、日中の電力消費が最大になる時間帯を避けて充電管理することも不可能ではない。 食事処や買い物の店などでは、急速充電が適切ではないかと思うかもしれない。しかし、食事や買い物などでの滞在時間は1~2時間はあり、急速充電は30分で一度仕切り直しになるので、後続のEVがいれば待たせることになる。そこで食事や買い物を中断して充電の様子を確認しなければならない。スマートフォンで情報を得ることはできるが、それでも食事や会話に夢中になったり、買い物選びに集中したりしにくくなる。 目的地充電の普通充電では、もちろん満充電に足りないだろう。だが、そこから次の目的地まで移動する電力が確保できればよいのであって、次の訪問地でも目的地充電できれば、少しずつの充電を繰り返しながら帰宅できる。 基礎充電と目的地充電こそが、EVを最大に有効活用する充電方法だ。

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TEXT:御堀 直嗣
知って役立つEV知識・基礎の基礎/御堀 直嗣 第5回:電気自動車独特の回生ブレーキ

電車はなぜ環境に優しいといわれるのか? モーターと発電機が同じ機構だといったら、驚くだろうか? 驚くより、気にしていなかったというほうが正しいかもしれない。 電気自動車(EV)の話をするうえで、この前提がなければならないことがある。それが回生だ。英語ではregeneration(リジェネレーション)という。一般的には「再生」の意味で使われる。つまり、エネルギーを再生することが回生であり、具体的にEVでは、発電して電力をバッテリーに貯えることをさす。 回生はEVに限った話ではない。電車も電気を使って走っており、発進し加速することを力行(りきこう)という。運転士が操作レバーを戻して減速する際は回生となり、モーターが発電機に切り替わって発電された電気は、パンタグラフを通じて架線へ戻される。さらにひとこと加えれば、電車は鉄輪なので摩擦抵抗が少なく、ある速度に乗ったら運転士は力行のための電力供給を止め、惰性で走らせている。このため、乗員一人当たりの二酸化炭素(CO2)排出量で電車がEVよりさらに優れているとされる。公共交通機関として多人数乗車できることもあるが、力行と回生、そして惰性を適切に使うことによって省電力で走れるからだ。 モーターからエネルギーを取り戻す方法 モーターの機構については、前回説明した。回転軸(ローター)と、それを囲む筒状の構造(ステーター)で構成され、ステーターの磁石を利用した磁場の効果で、ローターを回転させる。モーターに電気を流す(供給する)と、磁力によってローターが回転し、EVが走る。 EVも電車も、一度速度に乗れば、速さというエネルギーを持つことになる。そこから減速する際にタイヤ(車輪)側からモーターへ回転力を与えると、モーターの内部機構は発電機と同じため、今度は磁力によってステーター側へ電気を生み出すことができる。つまり発電しているわけで、これが走るエネルギーを利用した回生だ。 電気エネルギーを与えることで走らせながら、減速では速度エネルギーを利用して発電し、走るために消費した電気エネルギーの一部を回収できる。この仕組みはEVならではの利点だ。エンジンでは不可能であり、EVの効率が高い理由のひとつはここにある。 ちなみに、自動車がアクセルを戻すと減速する理由は、ひとつは空気抵抗やタイヤの走行抵抗でおのずと速度が落ちてくるためだ。運転者が意図的に制動を掛ける場合はブレーキを使う。速度エネルギーを熱エネルギーに変換し、大気中にその熱を逃がして速度を下げている。発生する熱量は、湯を沸かせるほどだともいわれる。 エンジン車は、エネルギーを回収することができない。ただし一部の車種では、交流発電機(オルタネーター)に減速での発電機能を持たせ、わずかにエネルギー回収をしている事例もある。しかし、EVあるいはモーターを装備するハイブリッド車なら、回生をより積極的に利用することができるのである。

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