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フェラーリが選択したのは「エンジンの代わり」じゃないEV! まもなく登場の「エレットリカ」に期待しかない


TEXT:山崎元裕 PHOTO:フェラーリ
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フェラーリがEVのスーパーカーをリリースすることの意味

880Vのアーキテクチャーを採用したバッテリーパックの開発はもちろんフェラーリ自身によるものとされるが、これまでHVやPHEVモデルではバッテリー開発に携わってきたSK Onがこれに関係している可能性は高い。

フェラーリのEVプラットフォーム「エレットリカ」のバッテリー

バッテリーは15のモジュールにわけられ、それぞれが14個のセルが内蔵する。エネルギー密度は約195Wh/kgと発表されており、出力密度の約1.3kW/kgとともに、それは世界最高水準のレベルの数字となる。総容量は122kWhと公表されているから、したがってバッテリーの重量は約625kgという計算結果が得られる。参考までに生産車の前後重量配分は47:53となる見込みだ。

エレットリカの前後アクスルには、それぞれ2基ずつのエレクトリックモーターが組み合わされている。フロントのモーターは最高出力が合計で210kW(285.5馬力)、リヤのそれは同様に620kW(843馬力)というスペック。フロントモーターは最高速に至るまでの任意の速度でそれを切り離すことができ、それによって効率と電費を最適化することが可能になる。

フェラーリのEVプラットフォーム「エレットリカ」のモーター

そして、BEVということでもうひとつ注目されるのはそのサウンドだが、フェラーリはICEのサウンドを人工的に再現することを選択しなかった。ドライバーは望めばエレクトリックモーター特有のサウンドを楽しむことができるが、通常の走行時にはBEVならではの、感動的なまでの静寂性に包まれるだろう。

電動パワートレインの採用によって、フェラーリは前後のアクティブサスペンションにもさらなる設計の自由度を得ている。システムの中核となる電動モーターに接続されたリサーキュレーティングボールスクリューはピッチが20%長くなり、それによって縦方向の衝撃をより効果的に吸収、制御できるようになった。ダンパーも新設計され、その重量は2kgを低減。オイルの温度を監視し制御するための統合型熱電対を搭載し、いかなる温度環境でも一貫した性能を発揮するのも見逃せない特長だ。

フェラーリのEVプラットフォーム「エレットリカ」のサスペンション

エレットリカがその全貌を明らかにするまでの時間はあとわずか。フェラーリ初のBEVはおそらく世界中で大きな話題となるだろう。とりわけBEVへの理解が深く、新しい技術に対して常に敏感であり、また高い興味を抱く日本のカスタマーにとって、そのステアリングを握る日がいまから待ち遠しいものであることは確かなはずだ。

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