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新型ソルテラは性能大幅アップなのに大幅値下げ! めちゃくちゃお得な内容にライバルはどうする?


TEXT:高橋 優

マイナーチェンジとは思えない超大幅進化

スバルがソルテラのマイナーチェンジを実施、EV性能を飛躍的に高めながらも価格を大幅に引き下げた。

 新型ソルテラについて、まず注目するべき変更点は内外装デザインを刷新してきたという点です。フロントデザインは旧型と比較すると大きく変更されており、インテリアも兄弟車となる新型bZ4Xと同じようなデザインとなっています。

bZ4Xと同様にEV性能も改良されており、74.7kWhバッテリーを搭載することで日本国内のWLTCモードにおける航続距離を最長746kmも確保しています。さらに、電池プレコンディショニング機能を搭載することで、マイナス10度という極寒環境下でも理想条件下と同等の充電性能を実現可能です。

その上で、今回の新型ソルテラに対して注目するべき点が値段設定です。エントリーグレードとなるFWDの ET-SSグレードは517万円の設定。中間グレードであるAWD ET-SSグレードが561万円、装備内容を充実させたET-HSグレードが605万円の設定となっています。

じつは旧型モデルは594万円からという価格で販売を開始しており、2023年モデルからは627万円へと33万円もの値上げがされていました。つまり、新型ソルテラは110万円という大幅な値下げが断行されたのです。EV性能や装備内容をさらに充実させながら、同時に大幅値下げを行ってきたという点を踏まえると、スバルが日本国内でソルテラの販売台数を増やそうと本気になってきたことは明らかといえるでしょう。

競合車種と比較しても高い競争力をもつ

 ちなみに、最上級グレードであるET-HSグレードには、ET-SSの装備内容に加えてさらにベンチレーション機能付きのナッパレザーシートと、ハーマン・カードン製11スピーカーシステムが追加され、オプションで電動サンシェード付きガラスルーフが選択可能となるなど、bZ4XのZグレードと比較してもさらに装備内容が豪華になっています。

そして、新型ソルテラの登場によってプレッシャーを受けると考えられるのが、新型リーフでしょう。ソルテラのFWD ET-SSグレードと新型リーフB7 Xグレードを比較してみると、航続距離、電費、充電性能といった主要なEV性能指標で、ソルテラがリーフを一歩リードしています。518.87万円からの価格設定となるリーフB7 Xグレードに対し、ソルテラET-SS FWDグレードは517万円からとなることから、コスト競争力の差は明らかです。

さらに、ソルテラET-SSグレードと新型リーフB7 Gグレードの標準装備内容と比較してみると、ソルテラET-SSグレードではリーフにはない以下の装備が備わっています。

・ワイヤレス充電器をふたつ搭載
・助手席シート調整は8方向調整
・リヤシートヒーター
・フロントサイドガラスの二重ガラス化
・200V普通充電ケーブル
・ADAS(レベル2)は自動車線変更機能付き
・トランク部分に100Vコンセント
・ニーエアバッグが追加

一方でリーフB7 GグレードがソルテラET-SSグレードに優っているのは以下のポイントです。

・タイヤサイズが1インチアップ
・ヘッドアップディスプレイ
・シート素材にTailor Fitを採用
・助手席にもランバーサポート追加
・BOSEの10スピーカーシステム

リーフGグレードにもソルテラにはない装備内容が搭載されているものの、リーフB7 Gグレードは約600万円であるのに対して、ソルテラET-SSは517万円と、80万円以上安価な値段設定を実現しています。EV性能ではソルテラが一歩リードしていることからも、やはりコスト競争力という観点では新型リーフが劣勢といわざるを得ません。

ちなみに、リーフ以上に極めて厳しい状況に追いやられたのは、年度末までにモデルチェンジを控える新型日産アリアでしょう。新型リーフはコンパクトSUVであるため、ソルテラとは直接の競合関係にはあたらないものの、新型アリアはソルテラと直接の競合関係にあります。

EV性能と装備内容の充実もさることながら、現行モデルで659万円からという値段設定を引き下げなければ、今回の新型ソルテラと兄弟車である新型bZ4Xに対抗することは難しいと感じます。

いずれにしても、EV性能と装備内容、それらを総合したコスト競争力という観点で、今回の新型ソルテラが極めて高い競争力をもつことは間違いありません。これまでEV販売台数が伸び悩んでいたスバルとトヨタが、今回の新型ソルテラや新型bZ4Xの存在によって、どれだけEV販売台数を伸ばすことができるのか。これまでのスバルファンをEVシフトへ誘うことができるのかも含めて、新型ソルテラの販売動向には要注目です。

高橋 優

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