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フェラーリよりもランボよりもポルシェよりも速い! たった13分で1万台が売れた中華SUV「Zeekr 9X」がヤバすぎる


TEXT:高橋 優

極限の競争環境下にある大型SUVセグメントの真打ち登場

発表からたった13分で1万台も売れたという、Zeekr初のPHEVモデル、「9X」が話題を集めている。同社のフラッグシップを担っているモデルであり、スペックも世界の名だたるモデルと張り合える。Hyperグレードは日本円にして1156万円程度だ。

まず、Zeekr 9Xについて、全長5239mm、全幅2029mm、全高1819mmというフルサイズSUVセグメントに該当します。私自身実車を見てきましたが、サイズ以上に大きさを感じました。この理由は、EVらしからぬグリルが強調されたフロントフェイスにあると思います。

また、Zeekr初となるPHEVモデルであり、2リッターエンジンと最大3つのモーターを前後に搭載するトライモーターAWD仕様。さらに最大70kWhという特大級の電池容量を搭載することで、EV航続距離380km(CLTC基準)を実現しています。とくにPHEV専用2リッターエンジンの熱効率は46%を超えており、効率性と動力性能を両立。トライモーターAWDの最高出力は1030kW、0-100km/h加速は3.1秒を実現しており、フェラーリ・プロサングエやランボルギーニ・ウルス、ポルシェ・カイエンターボGTなどを凌ぐ動力性能がアピールされています。

最大70kWhという高電圧バッテリーには900Vシステムが採用され、SOC80%まで9分で充電可能という超急速充電に対応。さらに、48V可変スタビライザーを採用することで、エアサスペンションまわりの応答性を大幅に向上させ、乗り心地と走行安定性を両立しています。

また、最上級グレードHyperには、ジーリーグループ独自開発ADAS「G-Pilot」の最上位、H9を採用。LiDARを5つ搭載しながら、プロセッサーはNvidia Thor-Uをふたつ搭載することで、演算能力は1400TOPSを実現。高速道路上におけるアイズオフを実現するレベル3自動運転を実現可能としました。しかも、2列目キャプテンシートはゼログラビティシートとともに回転機能も採用されており、3列目と向かい合って座ることも可能です。

そして、注目の値段設定について、9XのエントリーグレードMaxが46.59万元(約970万円)と、ジーリーの高級ブランドのフラグシップモデルに相応しい値段設定を実現してきました。

その一方で、このフラグシップSUVには数多の競合EVが存在するという点を忘れてはなりません。とくにベンチマークとなるのは現在でも月間1万台級と大ヒットを続けるファーウェイのAITO M9の存在でしょう。

しかしながら、9Xは電池容量、EV航続距離で競合を大きくリードしており、さらに充電性能も900Vを採用していることから、AITO M9とは比較にならない高性能さを実現。さらに、9X Hyperの燃費性能は7.45L/100kmであり、AITO M9にはわずかに劣るものの、Li Auto L9やDenza N9をリード。

とくにM9やL9と同じデュアルモーター仕様のMaxグレードだと6.78L/100kmと、M9とL9の燃費を大幅にリードしています。

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