輸入車ブランドに対抗できる2台に
そして肝心の値段設定について、リーフB7 Xが518万8700円であるのに対して、bZ4X Gグレードは480万円と、車格の大きなbZ4Xがより安価な値段設定を実現しています。
とはいえ、リーフには約440万円で発売予定のエントリーグレード「B5」が控えており、グレード次第ではリーフのほうが安価に購入可能となります。

そして、EV性能とともにコスト競争力を見極める上で重要な標準装備内容について、bZ4XのGグレードとリーフのXグレードを比較してみると、リーフと比較してbZ4Xはさらに以下のような特徴を備えています。
・センタースクリーンは14インチと大きめ
・ワイヤレス充電器を2つ装備
・USB Cポートは最大60Wに対応
・トランクの電動開閉、ハンズフリー、メモリー機能に対応
・運転席の電動調整とランバーサポートに対応
・アンビエントライトは64色に対応
・フロントサイドガラスの二重ガラス化
・200V充電ケーブル
・トランク部分に100Vコンセント
・スピーカー数は6スピーカー
・エアバッグはドライバーニーエアバッグを搭載
・バッテリー保証が10年20万km
このように、リーフXグレードと比較しても装備内容が充実しています。さらに上級グレードとなるリーフGグレードとbZ4X Zグレードを比較してみると、リーフと比較してbZ4Xはさらにシートベンティレーションが追加されていたり、電動サンシェード付きのガラスルーフが付いてくるなど、リーフと同等以上の装備内容が網羅されています。
ところが、リーフGグレードは599万9400円から発売されているのに対して、bZ4X Zグレードは550万円と、bZ4Xの方が約50万円も安価に購入可能なのです。諸々比較すると、新型bZ4Xのコスト競争力は、新型リーフを上まわっていると結論づけられるわけです。

ちなみに、日本国内で発売中の電動SUVの航続距離と値段設定の相関関係を比較してみると、今回のbZ4Xとリーフは、どちらもトップクラスのコスト競争力を実現している様子が見て取れます。とくにこれまでコスト競争力の高さで注目されていたBYD Atto 3やシーライオン7、ヒョンデIONIQ5などと比較しても引けを取っていません。

むしろ販売ネットワークで圧倒する国内メーカーのトヨタや日産という点を踏まえると、新型bZ4Xや新型リーフによって大きな圧力にさらされるのは、BYDやヒョンデという、これまで日本メーカーの隙を突いて販売台数を拡大していた輸入車メーカーの存在であることも間違いないでしょう。
はたして、今回の新型bZ4Xやリーフの存在によって、どれだけ国内のEV販売台数を伸ばすことができるのか。スズキe VITARA、ホンダN-ONE e:などの国産EVとともに、2026年シーズンの国内EVシフト復活の狼煙となり得るのか。国産メーカーでトップクラスのコスト競争力を実現している新型bZ4Xとリーフの販売動向には、期待せずにいられません。






























































