EVヘッドライン
share:

日産、次世代型電動パワートレインのプロトタイプを公開……デイリーEVヘッドライン[2023.03.10]


TEXT:福田 雅敏、ABT werke
TAG:

EVとe-POWERの主要駆動部品を共通化
市販化後はコスト削減分をEVの車両価格に還元

【THE 視点】日産自動車は3月9日、EVとシリーズハイブリッド「e-POWER」の主要駆動部品を共用化しモジュール化した新開発のモーター一体型駆動装置(イー・アクスル)「X-in-1」の試作ユニットを公開した。

2026年までに2019年比でコストを30%削減した本パワートレインを採用し、EVと「e-POWER」の競争力をさらに向上させるという。モーター/インバーター/減速機の3つの部品をモジュール化したEV用の「3-in-1」を開発し、2030年にはEVをエンジン車並みのコストにしていくとのこと。

日産は、2010年に初代リーフを世界に先駆けて、量産EVとして販売を始めた会社である。それから十数年、世界ではどんどんと新型EVが発売されてきた。リーフも第2世代にはなったものの、パワートレイン等は旧型に近い構成で、特に海外の最新EVには後れを取っている。

今回EV用「3-in-1」のパワートレイン、いわゆる「イー・アクスル」を開発したことで、ようやく追いつく見通しだ。また2030年には車両価格もエンジン車並みとすることなので、2028年には量産予定とされる「全固体電池」の搭載を見込んでの話だろう。

まずは今回発表のイー・アクスルを搭載したモデルが出れば、テスラやラムのピックアップトラックのように、フランク(フロントのトランク)のスペースも確保出来るかもしれない。しかしそういった利便性の改善が可能かどうか明らかになるのはもう数年待たなけれならない。日産はもう少し早く出せないものだろうか?
(福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー)

★★フォルクスワーゲン、EV版「ワーゲンバス」の「ID.Buzz」の日本導入を決定……2024年末以降詳細はこちら<click>

★★エネチェンジ、マンションの専用駐車区画へのEV用充電器導入を支援……導入費用・電気料金を全額負担する「マンション専用車室ゼロプラン」を開始詳細はこちら<click>

★アイダ設計、EVを非常用電源として使えるオプションパックを販売開始……EVから電源を供給する「住宅用安心給電キット」とEV用200Vコンセントをセットに詳細はこちら<click>

★災害対策用の発電機をEV充電向けに活用するビジネスが開始……東西商事が内燃エンジンのポータブル発電機「ベクター」の日常活用を提案、導入団体が充電利用者に課金詳細はこちら<click>

★充放電の電流を配電部品(バスバー)の磁界で検知……サンコールが「磁器式電流センサー」を新開発、高精度なセンシングで航続距離の延伸などが可能に

★ブレイズ、自社製電動モビリティの第2回試乗会を開催……3月16日(木)〜18日(土)、東京ショールーム(東京都千代田区)にて

★ボルボグループの米マック・トラックス、同社初の中型EVトラック「マック MD エレクトリック」を発売……最高出力194kW(264ps)/最大トルク2,509Nm(255.3kgm)、バッテリー容量は150kWhおよび240kWh

★トヨタ、デンソー福島工場に水素発生用水電解装置を設置……「ミライ」や「ソラ」のFCスタックを流用

TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
いすゞがピックアップトラック「D-MAX」にBEVを用意! バンコク国際モーターショーでワールドプレミア予定
BEV大国の中国で販売が失速! ここ数年でPHEVのシェアが伸びていた
中国市場でファーウェイのEVが爆発的人気! ライバルを凌ぐ激安っぷりと超豪華内装のAITO M9とは
more
ニュース
ミラーとタイヤとホイールをとことん突き詰めたら600kmオーバー! アウディEV史上最長の航続距離を実現するパッケージが登場
イケイケのBYDの次なる一手は認定中古車市場への進出! 「BYD CERTIFIED」開始でEV購入のハードルがダダ下がり
ホンダの「H」マークが様変わり! 新たなEVシリーズを2024年末以降に発売予定
more
コラム
イケイケだったテスラに何があった? イーロンマスクが1.5万人規模のリストラを発表!
固体電池を早くも実用化! 中国のEVセダンは競争激化で「価格も航続距離も性能も」驚異的な世界に突入していた
日産が発表した中期経営戦略! 2026年に100万台の販売増加を打ち出した「The Arc」に立ちはだかるハードル
more
インタビュー
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
災害に強いクルマは「PHEV+SUV+4WD」! 特務機関NERVがアウトランダーPHEVを選ぶ当然の理由
more
試乗
EV専業の「テスラ」とEVに力を入れる従来の自動車メーカー「ヒョンデ」! モデルYとコナを乗り比べるとまったく違う「乗りもの」だった
誰もが感じる「ポルシェに乗っている」という感覚! ポルシェはBEVでもやっぱりスポーツカーだった
佐川急便とASFが共同開発した軽商用EV「ASF2.0」に乗った! 走りは要改善も将来性を感じる中身
more
イベント
中国市場のニーズに合わせて開発! 日産が北京モーターショー2024で新エネルギー車のコンセプトカーを出展
レース前に特別に潜入! フォーミュラEに参戦する日産チームのテント内は驚きと発見が詰まっていた
日産がフォーミュラE「Tokyo E-Prix」開催前スペシャルイベントを開催! 六本木ヒルズアリーナに1夜限りのサーキットが出現
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択